09/12/30 18:18:07 0
「左側通行をお守りください。非常に混雑していますので移動が困難です」。
30メートルごとに配置されている警官たちは、
メガホンを手に、ごった返す買い物客に呼び掛けていた。
29日午後2時。東京都内の御徒町駅から上野駅に至るまで約400メートルにわたり広がる、
市場のような大商店街。押し寄せた人々の波が、
うねるようにして動いている。ベビーカーに
赤ちゃんを乗せていた女性は「踏まれそうで奥に行けない」と、買い物をあきらめた。
だが、観光で来た外国人たちは人波にもまれながらも楽しそうだ。
「アメ横」の愛称で親しまれている東京最大の商店街。
そこで繰り広げられる歳末風景は、こうして始まった。
東京のど真ん中で浮き沈みを繰り返しながら、
大手デパートと競い合ってきた歴史は、ソウル市内の南大門市場によく似ている。
アメ横商店街連合会の玉山栄一副会長は「2000年代半ばまでは現代的な大型店舗に
押され気味だったが、
最近は奇跡的に息を吹き返した」と話す。
人の波に押されアメ横に入っていくと、やはり1980年代の南大門市場を思い起こした。
「アメ横だからマグロが1000円!」「アメ横だから5000円のカニが2000円!」。
店員たちも皆、
「アメ横」という言葉をブランドのように強調している。
あちこちから大声が聞こえてくる。値引き交渉が始まったのだ。店員たちが買い物客を
呼び寄せる独特な掛け声に合わせ、
人の波が右に左に寄せては返すが、混乱はない。
誰もが左側通行を守り、自分の左手にある店だけを見て回るという原則が
守られているからだ。
アメ横商店街連合会では、年末の書き入れ時である27日から31日までの5日間で
約200万人以上が訪れると予想している。年末に買い物客が200万人を超えるのは、
戦後の闇市から始まった
約60年にわたるアメ横の歴史でも初。昨年は187万人、
おととしは166万人が5日間で訪れた。それを考えると今年は
急増傾向にある。「失われた20年」と呼ばれるこのところの日本の
経済状況に逆行する現象だ。
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