09/12/16 05:18:14 0
民主党の小沢一郎幹事長周辺で、警察の警備当局による厳戒態勢が敷かれている。天
皇陛下と中国の習近平国家副主席の特例会見や600人もの小沢訪中団、永住外国人に
地方参政権を付与する法案などをめぐり、右翼団体などが街宣活動を激化させ、インタ
ーネット上でも過激な批判が飛び交っているためだ。先日、イタリアのベルルスコーニ
首相が襲撃されたばかりだが、日本でも不穏な空気が漂っている。
東京・深沢の閑静な高級住宅街にある小沢邸前。すでに、習氏来日前の14日午前7
時には警察官約20人が集結。片側一車線道路に臨時バリケードを2カ所設置したほ
か、パトカー2台と覆面パトカー1台が正門前に陣取り、早朝から周辺は物々しい雰囲
気に包まれた。
午前8時ごろ、右翼団体の第1陣が街宣車4台で到着。約15分にわたり、天皇陛下
と中国の副主席との会見問題などについて、「陛下を政治利用するな」「会見を中止せ
よ」などと、大音量のスピーカーで激しく糾弾。正午には第2陣も到着し、街宣車4台
と先導車1台で、30分間も小沢氏を批判するシュプレヒコールを上げた。
「街宣車の騒音もひどいが、バリケードで道路が封鎖されるたびに周辺の道路は大渋
滞です。バス停も閉鎖され、路線バスが一般車両とともに住宅街を迂回してくるので非
常に危険。西松事件が発覚した3月以降も抗議活動はあったが、今回の方が緊張感があ
ります」(近くの主婦)
一方、永田町の民主党本部前にも15日朝、右翼団体の街宣車数台が押しかけた。構
成員数人が「天皇陛下を私物化する売国奴」などと書いたプラカードや日の丸を持ち、
本部近くに陣取った。周辺道路には移動式のバリケードが設置され、制服や私服の警察
官多数が警備する物々しい雰囲気だ。
警視庁関係者は「報道翌日の12日から、警備の警察官を増員した。習副主席が宿泊
するホテルでも、通常の態勢よりも機動隊員を多く配置している。11月にオバマ米大
統領が来日した際、検問所が次々と突破された。警備畑出身の米村敏朗警視総監は激怒
し、『今度突破されたら個人の責任を問う』とハッパをかけており、警察官の目の色も
変わっている」と語る。
厳重警戒は東京だけではない。警察庁は15日までに、民主党と政府、中国の関係者
や施設の警備を徹底し、右翼団体の動向に関する情報収集を強化するよう全国に指示し
た。
インターネット上でも、小沢氏や民主党、中国などを批判・攻撃する過激な言説が飛
び交っている。警視庁では、2008年の秋葉原無差別殺傷事件など、最近、犯人がネ
ット上で犯行予告を書き込むケースが続いているため、ここにも警戒の目を光らせてい
る。
警視庁警備部や公安部で右翼やテロリストらと対峙してきた作家の濱嘉之氏(元警
視)は「ここ数年で最も危険な状況だ。『政治のために、陛下のご健康をおろそかにし
た』というのは、右翼が行動(テロ)を起こす大義名分になり得る。不況で生活が厳し
いことも、自暴自棄になった人間らが存在感を示そうとする動機になりかねない」と分
析する。
政治、社会問題化しつつある特例会見だが、小沢氏は14日夕の記者会見で、「私が
お会いさせるべきだとか、させるべきでないとか言った事実はない」といい、“主犯説
”を一蹴。ただ、15日午後に予定されていた習氏との会談は突如、中止されることと
なった。
警察の警戒態勢が強まる中、不測の事態はあり得るのか。
前出の濱氏は「ターゲットになるのは小沢氏や鳩山由紀夫首相、閣僚、党幹部だけで
はない。警備が厳重な大物らを避けて、小沢氏と一緒に中国に出掛けた中堅・新人議員
らが狙われる可能性もある。地方の民主党施設も危ない。警察は最低、年内いっぱいは
厳重警戒を続けるはずだ」と語っている。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)
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