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訪朝団団長の江口済三郎・日朝友好促進東京議員連絡会代表世話人(中野区議会副議長)は、
今回の訪朝を振り返りながら「たいへん充実した訪問だった」と述べた。
(中略)
平壌空港に到着した一行は、ベンツ5台に分乗、同協会のリ・ドンス常務委員(46)の案内で宿泊先の高麗ホテルに向かった。
北南閣僚級会談などにも使われるホテルの会議室で、同協会の金泰鐘会長(62)との面談が行われた。チャ・ジョン部長(61)などが同席した。
金泰鐘会長は、初対面ではあるが、朝・日関係改善というひとつの目標のために活動してきた人びとに会うのは喜ばしいことだとしながら
一行を歓迎した。そして今回の訪朝が朝・日関係の改善に寄与すると信じていると述べた。会長はまず、平壌宣言の精神にしたがい過去の
清算にもとづいて朝・日関係を改善しようとするわれわれの立場は終始一貫していると強調。そして、日本の過去の犯罪行為について
詳細に言及しながら、こんにちも日本当局は謝罪・賠償どころか、歴史のわい曲と反朝鮮、反総連策動を繰り広げながら関係を
悪化させていると非難した。また、朝鮮人民の反日感情は日増しに高まっていると述べ、日本の動きを注視していると指摘した。
会長は、今回の訪朝団メンバーのように朝・日関係改善のため積極的に努力している友人たちと、ともに手を携えて努力する立場を表明した。
そして朝・日友好促進運動の拡大と総連の活動への積極的な支持に対する期待を示した。続いて発言した江口団長は、訪朝団を温かく
迎えてくれたことに謝意を表し、今回の訪朝を日本全国の地方議員が結束、団結して日朝友好促進運動を前進させる契機としてとらえていると述べた。
また、地方議員は外交問題に直接関与できないが、地方議員の立場で都議会、府議会、県議会を動かし、政府が一日も早く国交正常化に向かうようにしたいと話した。
さらに、以前の政権が国交正常化を願う声に耳を傾けなかったことに触れ、政権交代を契機に活動をさらに活発に繰り広げていく意向を示した。
さまざまな発見
一行は平壌滞在期間、チュチェ思想塔、党創建記念塔、平壌産院、万景台学生少年宮殿、朝鮮障がい者保護連盟中央委員会事務所などを訪れた。
また、国立交響楽団の公演も観覧した。メンバーの中には、障がい者支援にあたる人びとの応援で当選した議員らがいる。朝鮮障がい者保護連盟を
訪れたメンバーは、同団体の活動内容、国際機関との連携について説明を受けた。朝鮮での障がい者の待遇や同団体の今後の計画などについても質問した。
また、平壌産院で治療室を見て回ったメンバーらは日本の医療現場の実情を伝えながら、空きベッドの数や出生率などについて積極的に質問していた。
訪朝団が4泊5日の過密日程を消化する中で、とくに表情が和やかだったのは対文協の事務所を訪問した時(29日昼)だった。
対文協関係者はまず、「先生たちの元気な声が聞けてうれしい。格式ばって話す間柄ではない。気楽に話しましょう」と切り出した。
訪朝団の中には今回が初訪朝の議員もいるが、半分以上が複数回訪れている。とくに日朝友好促進東京議員連絡会は、06年4月に3回目となる訪朝団を
派遣している。江口団長などはそのときのメンバーでもあり、3年ぶりの再会となった。当時の招聘機関は対文協だったため、対文協関係者らとの親交は厚い。
面会の席で対文協関係者は、メンバーらが朝・日関係が険悪な時期にも変わらず各地で友好親善活動を繰り広げ、民族教育など総連と在日同胞の活動に支持、
声援を送り続けていることに触れながら、あらためて謝意を表した。
訪朝団メンバーらは、訪朝の感想や自らの活動について話し、朝鮮国内の情勢についても質問した。
17年ぶり2回目の訪朝となる京都府議会の角替豊副議長(60)は、「街がよりいっそう活気づき、人びとが笑顔にあふれていた。感慨深い」と語り、
「両国関係が早く良くなり平和な状態になることを願って活動してきた。京都に帰って活動していく力を得た」と述べた。東京都北区議会の
福田伸樹議員(58)は、周りから心配する声が上がったが、誤解や思い違いを解消するためにも訪問に踏み切ったと話す。
「地元に帰って朝鮮の関係者の話や実情を伝えていきたい」という。
「国交正常化に向けてさらに努力していく」という江口団長の言葉に、対文協関係者は、
「みなさんが活躍し、地域の声を反映させていけば必ず正常化は実現する」と応えた。
ソース(朝鮮新報):
URLリンク(www1.korea-np.co.jp)