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スウェーデン学士院が今年のノーベル文学賞受賞者としてドイツの小説家ヘルタ・ミューラーを選定した8日、
スウェーデンのストックホルム大では、「韓国現代文学」をテーマにした、簡素だが意味のある学術大会が
行われていた。韓国とスウェーデンの修好50周年を記念して同大東洋学部が主催したこの大会に、
イギリスやオランダ、日本、中国などから訪れた韓国学の研究者たちは、韓国現代文学の歴史性、
家父長制に抵抗した韓国の女性小説、傷跡(トラウマ)文学としての韓国文学など、さまざまな観点から
韓国文学を掘り下げた。韓国文学が韓国語ではなく英語で活発に討論されるという風景も異彩を放ったが、
朴婉緒(パク・ワンソ)、金芝河(キム・ジハ)、ファン・ソギョン、金薫(キム・フン)、申京淑(シン・ギョンスク)、
千雲寧(チョン・ウニョン)など各世代の著名な小説家の名前や作品世界に耳を傾ける若い学生たちの表情は、
真剣そのものだった。
学術大会が終わった後、ノーベル文学賞受賞にまたしても「失敗」した韓国文学に対するアドバイスを求めたところ、
研究者らは一言でこう述べた。「韓国文学の真価を世界がまったく理解していない」。単なる翻訳の問題ではない。
ノーベル賞を狙っているのか、スウェーデンだけでも韓国小説の翻訳数は年平均20作品を超えるが、
質的な問題が大きい。国際舞台で顔を知ってもらうために作家が自分の足で駆け回っても、ほとんど関心を
持たれることはない。海外で活躍する韓国文学の研究者が少ないことも残念だ。ストックホルム大の教授だった
中国文学の権威者ヨラン・マームクヴィストが学士院入りした後、中国人の劇作家・高行健がノーベル文学賞
(2000年)を手にしたのは、偶然の一致ではないというわけだ。
20年間にわたって韓国学を研究してきたストックホルム大のステファン・ローゼン教授は、意味深長な言葉を口にした。
「今回の学術大会の最も大きな目的にして成果といえば、北欧の若い学生に“わたしも韓国文学を研究してみたい、
翻訳してみたい”という関心を与えたことだ。韓国文学が世間で脚光を浴びたければ、良い作家に加え良い翻訳者、
そして良い研究者を育成しなければならない。それがノーベル委員会の関心を引き、ロビー活動を行うよりもはるかに近道となる」
ソース:朝鮮日報
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