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共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目/5 /大阪
◇南港を都心の一つに--府庁移転で“国際都市”へ
大阪が日本第2の都市と称された時代も今や昔。大阪と東京を比べると、都市の活力の違いには
目を見張るものがあり、中部地方ににじり寄られるようにして、大阪の存在感は薄められてきた。
近隣の都市と比べても「大阪はこれだ!」という都市のアイデンティティーが不明確で、大阪府をはじめ
府内の自治体はどこも巨額の財政赤字。人口も大阪市は横浜市に追い抜かれて久しい。
大阪が東京と対抗しようとする意識は悪くはないのだが、いつの間にか、東京をまねる意識へと
変化してしまったようで、それが大阪のオリジナリティーとは何かという議論をおざなりにしてきたように思う。
さて、橋下徹知事が、WTC(大阪ワールドトレードセンタービルディング)への庁舎移転に再挑戦
するのだという。私は賛成だ。仕事柄、時々南港を訪問するが、その度にもったいないと思う。
バブル時代の負の遺産ではあるが、その部分を度外視し、現在のありのままを評価しても、未活用は本当にもったいない。
WTCとATC(アジア太平洋トレードセンター)はまだまだ新しく、韓国や中国行きの国際フェリーターミナルも
そばにある。阪神高速湾岸線での関西国際空港へのアクセスは良好だ。アジアからの観光客でにぎわう
USJや海遊館が海沿いにつながっていることも重要なポイントだ。
災害対策などの問題はあるようだが、そこは補いつつWTCに府庁を移転し、南港を大阪の都心の一つへと
組み入れ、成長著しいアジアを視野に置く国際都市として整備し直してはどうか。大阪にはアジア人も多く、
各国の領事館も集まっている。大阪のめざすべき都市のアイデンティティーとは、アジアの中の国際都市・大阪ではないか。
府庁移転が実現すれば、異業種も進出するだろう。「南港を成長地域である」とセールスのうまい橋下知事に
宣伝してもらい、アジアからの投資を呼び込むことも可能だ。経済危機でさらに停滞感漂う大阪で、
成長地域の誕生は都市全体の活性化にもつながるはずだ。<文と写真、金光敏>
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■人物略歴
1971年、大阪市生野区生まれ。在日コリアン3世。大阪市立中学校の民族学級講師などを経て、
現在、特定非営利活動法人・コリアNGOセンター事務局長。教育コーディネーターとして
外国人児童生徒の支援などに携わる。
ソース:毎日jp/大阪
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