09/05/21 19:59:43 0
最近、文房具屋さんを見ると、どこの店でも水性ボールペンの売り場はずいぶん減っている。
絶滅の危機……という印象すらある。
代わりに増えているのは「ゲルインキ」、さらに「油性ボールペン」も再び息を吹き返したように見える。
そもそも、かつてはボールペンというと「油性」だけの時期があり、その後、
水性ボールペンの登場によって、とって代わられた印象があった。
そんな水性ボールペンが、なぜ減ってしまったの?
水性ボールペンの歴史について、日本筆記具工業会に聞いた。
「水性ボールペンは、1964年にオートが最初に開発したのが始まりです。広く普及しはじめたのは、
72年にボールぺんてる(ぺんてる)が発売されてからとなるでしょう」
これまでの油性ボールペンと違い、さらさら書けて、滲まず、裏写りしない「水性ボールペン」の登場は
画期的だった。ちなみに、73年生まれの自分をはじめ、いま30~40代の人にとっては、
「ボールペン=水性」というイメージを持っているのは、この「ぺんてる」の人気による部分が大きいよう。
とはいえ、水性ボールペンには、「徐々にインクが薄くなる」
「インクがどれだけ残ってるかわからない」などの問題点もあった。
そこで、開発されたのが、油性と水性の「いいとこどり」した「水性ゲルインキ」である。
「ゲルインキボールペンの開発はサクラクレパスが最初で、1984年の発売でした。
これも広く普及しはじめたのは90年代に入ってからで、なめらかな書き味と多色化が
ヒットの要因だった思います」
さらに、このヒットをきっかけに、メーカー各社による
ゲルインキボールペンの新製品開発競争が始まった。
ボールペン出荷数量推移のデータ(出典:雑貨統計/繊維・生活用品統計)によると、
1985年時には油性ボールペンが512,336千本だったのに対し、水性は394,235千本。
この売り上げが逆転したのは、1993年で、油性602,425千本に対し、水性が658,809千本。
2000年時には油性ボールペン507,738千本に対し、水性ボールペン1,381,293千本と、圧倒的な差を誇るまでになった。
とはいえ、「水性ボールペン」人気を支えていたのは、ゲルインキの台頭であって、その分、従来の
水性ボールペンは着実に減っていくこととなったという。「その後、ゲルインキボールペンは海外でも
高く評価され、2000年まで大きく販売数量を伸ばしてきました。ただし、それ以降は安い中国製品に
海外市場を取られた形になっています」
ところで、水性ボールペンに完全に抜かれた存在になっていた「油性ボールペン」も、最近再び売上を
伸ばしている。「最近、ジェットストリーム(三菱鉛筆)やアクロボール(パイロットコーポレーション)の
ように、従来の油性ボールペンとは違った、『滑らかな書き味の新しいタイプの油性ボールペン』が
登場してきましたので、これらが新しいブームを起こすかどうかを注目しているところです」
いまや売場の片隅の小さなコーナーにひっそりある、従来の「フツウの水性ボールペン」。
ちょっぴり寂しい存在です。
ソース(ecxiteニュース):
URLリンク(www.excite.co.jp)