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トンだ災難…エジプト国会、豚35万頭の即時処分要求
【カイロ=加藤賢治】エジプトの人民議会(国会)は28日、新型インフルエンザの感染を防ぐためとして、
国内で飼育されている豚約35万頭の即時処分を政府に求めることを決めた。
同国では、新型インフルエンザの感染例は報告されていないが、従来、養豚場の衛生状況が悪く、
「予防的措置」をとった格好だ。
エジプトの国教であるイスラム教は、豚肉を食べることを禁じているが、国内にはキリスト教一派の
コプト教徒らが豚を飼育、特定の店では豚肉も販売されている。
複数の地元メディアによると、農業・土地開拓省は豚の所有者への補償金として、
総額5億ポンド(約85億円)の支払いを検討。政府の決定を待たず、県知事の指示で
処分が始まった地域もあるという。
イスラム原理主義系の議員は本紙に、「豚の飼育に反対はしない」とした上で、
「エジプトには設備が整った養豚場がない。住宅街に近い、不衛生な環境で豚が飼育されており、
危険だ」と説明した。
(2009年4月29日20時48分 読売新聞)
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