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尖閣諸島への上陸断念=漁業権訴え「周辺で魚釣り」-台湾団体
【台北8日時事】尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する台湾の民間団体「中華
保釣協会」は8日、5月上旬に香港や中国の団体とともに計画していた尖閣上陸を断念
し、同諸島周辺での魚釣りにとどめるとの方針を明らかにした。同協会の黄錫麟幹事長
が時事通信のインタビューに応じた。
黄幹事長は、尖閣に向けて出航する計画に変更はないとしたが、「漁民のために、(尖
閣諸島周辺海域の)漁場を守るのが目的」と強調。尖閣へは上陸せず、「釣りという平和
的手段で漁業権を主張する」とした。日本と中国、台湾が主張する領有権は「政府間の問
題だ」として、今回の出航では領有権に関する主張は行わず、日本の海上保安庁の巡視
船などから現場で警告を受けた場合は、台湾の領域内に速やかに移動し、「衝突は起こ
さない」と述べた。
同幹事長は、同協会が尖閣に派遣する漁船は1隻とし、同協会の会員や香港、マカオ
の活動家、報道関係者ら計30~40人が同乗するとの見通しを示した。出航日時は5月
上旬の波の穏やかそうな日を選び、基隆港沖合約56キロの小島「彭佳嶼」で香港や中
国の船と落ち合い、尖閣に向かうとした。
黄幹事長らは当初、日本が同諸島周辺の監視を強化しているとして、抗議を目的に同
諸島に上陸するとの考えを示していた。(了
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