10/05/23 23:06:32 mNNbcR10
有力現職が相次ぎ落選…米中間選挙の予備選
【ワシントン=黒瀬悦成】米中間選挙(11月2日投票)の民主、共和両党候補者を選ぶ予備選挙で、
有力現職議員が相次いで落選する現象が起きている。
景気・雇用の低迷を背景に「ワシントン政治」への不満が広がっているためで、オバマ大統領が
懸命にテコ入れしたベテラン議員も敗退するなど、大統領の「神通力」の衰えも指摘されている。
大統領周辺が特に衝撃を受けたのが、18日のペンシルベニア州民主党予備選。
6選を目指したアーレン・スペクター上院議員が新人候補に敗北を喫したが、スペクター氏は昨春、
オバマ大統領の働きかけで共和党からくら替えした大物議員。
だが、地元の民主党有権者はスペクター氏を「変節者」と見なして退けた。
18日には、アーカンソー州の民主党上院予備選でも、オバマ大統領が内政上の最重要懸案とした
医療保険制度改革法成立に奔走したブランシュ・リンカーン議員が、指名に必要な5割の得票率に
到達せず、6月の決選投票に臨むことになった。予備選で、改革法が公的医療保険の導入を
見送ったことに反発するリベラル派が、対立候補の同州副知事支持に回ったのが苦戦の原因だ。
予備選では、知名度や実績を武器とする現職の有利が常識。それだけに、今年相次ぐ現職の苦戦は、
民主党支持者の間での反オバマ・反中央政界機運の広がりを浮き彫りにした。
民主党の予備選は次回、6月8日に11州で実施され、9月まで順次行われる。
オバマ大統領や民主党議会指導部が推す候補の敗退が続けば、大統領の求心力に深刻な打撃となりかねない。
ギブス大統領報道官は20日、「今回は現職に厳しい選挙となる」と述べ、強い危機感を表明した。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙とNBCが5月上旬発表した世論調査では民主・共和両党の
支持率が各44%と伯仲。民主党は、2006年の中間選挙と08年の議会選で上下両院を制したのとは
一転して苦戦ぶりが目立っている。