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米大統領:MD見直しで米露進展に活路 内憂外患抱え
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【ワシントン草野和彦】オバマ米大統領は17日、ロシアが猛反対していた東欧でのミサイル防衛(MD)計画の見直しによって、
ブッシュ前政権の政策からの転換を改めて鮮明にした。「変革」を掲げた就任から約8カ月。内外に困難な課題を抱える大統領には、
核軍縮を巡る米露交渉の進展に活路を見いだすとともに、初参加の国連総会を前に新機軸を国内外にアピールする狙いもありそうだ。
オバマ大統領の発表を受け、ペロシ米下院議長は「素晴らしい」と称賛。国民皆保険を目指す医療保険改革での紛糾やアフガニスタン情勢の
悪化などを巡り、国内支持率が低下し、与党・民主党からも反発を招いていた大統領にとって、MD計画見直しは久しぶりの「ヒット」となった。
外交分野では、「敵との対話」を掲げたイラン、北朝鮮の核問題でも行き詰まりが続く。こうした中、第1次戦略兵器削減条約(START1)の
後継条約を巡る米露交渉は現状で唯一、進展が望めるテーマだ。ロシアが反対したMD計画の見直しで、国連総会中の23日に
予定されるメドベージェフ大統領との会談でも進展への意欲を強調できる。
さらに24日には、オバマ大統領自らが議長を務める、核軍縮に関する国連安保理首脳会合が控えている。大統領にすれば、
米露首脳会談で弾みをつけて臨みたいところだ。
オバマ大統領は、初参加の国際会議への「お土産」持参を恒例としてきた。4月の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議前には
アフガン新戦略を発表。7月の主要国首脳会議(サミット)前には、下院で温暖化対策法案を可決した。今回も前例を踏襲した格好だ。
米軍備管理協会のキンボール事務局長は、MD計画見直しが「ロシアの懸念を緩和する可能性がある」とし、費用や技術的にも
「現実的な判断」と評価する。ただ、核軍縮に向けた米露交渉では、検証・査察の取り決めなどで依然として対立点が残り、12月5日の
START1失効前の後継条約発効を疑問視する専門家は多い。
米議会また党派対立 東欧MD撤回 共和党強く反発
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【ワシントン=岩田仲弘】米政府は十七日、ブッシュ前政権がイランの長距離弾道ミサイルの脅威を理由に進めていたミサイル防衛(MD)
東欧配備計画を撤回する方針を議会幹部らに報告した。与党・民主党からは、短・中距離ミサイルを想定した経済的で技術的に優れた
新システムの配備方針におおむね理解を得られたようだが、野党・共和党は政策転換に激しく反発している。
民主党のペロシ下院議長は「(イランの)脅威を再評価し、技術の進展を考慮するなど、非常に重要ですばらしいアプローチだ」と指摘。
同党のシューマー上院議員も「これまでのMDがロシアにとって“とげ”だったのは明らかだ。オバマ大統領は米ロ関係をリセットする意志を
明確に示した」と評価した。
一方、共和党のマケイン上院議員は「ポーランドとチェコに対する米国の安全保障の関与に疑問を投げかけ、東欧での米国の指導力を
損なうものだ」と批判。同党のベイナー下院院内総務も「欧州の同盟国を犠牲にして、ロシアとイランを利するだけだ」と同調するなど、
医療保険改革と同じく、安全保障政策でも党派対立が浮き彫りになった。