10/02/22 17:33:13 sWEyl0hZ0
>>787
「カナタ、カナタは気付かなかったんだ。私がどんなにお前を妬んでいたか。
いつもヘラヘラと、なんの悩みも無く笑っているお前を」
「嘘です!先輩は崖から落ちた私を探しにきてくれた。
病気になったらずっと看病してくれた。先輩は苦しい時いつだって側にいてくれた」
「そうだよ。どうしてだと思う?私はイリヤになりたかったんだ。
あの人の影を追い、あの人のように振舞っている時だけ私は自分の罪を忘れることができた。
いつか神様がきて許しを与えてくれるんじゃないかってそればかり考えていた。
カナタ、私にとってカナタはカナタじゃなくても良かったんだ。
新人が時告げ砦に配属されたとき私は賭けをしたんだ。
この二等兵が私を信じてくれたら私は許されるって自分に言い聞かせた。
だから私は優しく振舞った。相手が誰かなんて関係なく。
全部嘘だったんだ。カナタが私を信じたのが間違いだったんだ。
わかったら出て行って。
出て行け!」