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ニュータイプ(2009年9月号) 富野×水島対談より
伊「インターネット普及による「素人評論家に影響されることは?」
富野「本気で作品を作っている人間に、素人の有象無象の意見を聴く暇はない!といわせてもらいます」
水島「声高に主張する人もネットにはいますし、呼応する作り手も確かにいるけど、それは一部で、根本
の部分は変わってないと思いますね」
富野「それは作り手側の都合のいい解釈かもしれませんよ。見る側は有象無象の集まりであることが
多いです。政治哲学者、ハンナ・アーレントの言い方を借りれば、その有象無象のことを「もっぶ」と
いうんです。きわめて無責任に集まっては飽きるとぱっといなくなる。しかしアニメというのは絶対的に
制作資本が必要で、それを得るためにはもっぶを相手にしなければいけないでしょ?」
水島「(アニメ制作について)僕達は根本の部分で、そう教えられてきてしまった部分がありますね」
富野「そんな見苦しい映像を乗り越えるためにコンセプトを付け加える、ということを「ガンダム」でやった
つもりです。そうしたらもっぶのなかのある部分が認めてくれたわけで、それはありがたい話ですね」