10/11/13 19:02:32
第49回 電子書籍のインパクト
誰もが作品を公開する
現在の書籍と同じように電子書籍が独占的経路で流通するならば、
出版社の発行する書籍の優位性はゆるがないかもしれませんが、
既存の流通と全く独立した経路で書籍を流通させようとするAndrobookのような試みが将来増えてくれば、
現在の書籍のような販売経路の寡占状態はくずれてしまうでしょう。
ネット上での電子書籍の流通があたりまえになると、
出版社の発行する書籍と個人が発行する書籍の区別は曖昧になり、
読者から見ると両者は全く同様に扱われるようになるでしょう。
カテゴリの融合
権威の変化
ネットの普及によって様々なものの区別が曖昧になってきました。
いろんな領域でプロとアマの区別が曖昧になってきています。
出版物のカテゴリが曖昧になることにより、これまでの権威構造に大きな変化が起こるかもしれません。
電子書籍の時代には同じような見栄えと流通経路をもつ文書が様々な経路で大量に流通するようになるため、
従来の権威や評価方法が通用しなくなってくるでしょう。
同じような内容と文書に対し、従来的な評価基準にもとづく権威を受け入れることは困難だと思われます。
権威というものは長年にわたる人々の評価の蓄積にもとづいているものですが、
従来の権威が通用しない世界では新しい評価基準にもとづく有効な権威づけが必要になってきます。
権威が変化することは既得権者にとっては悪夢かもしれませんが、世の中の活性化には有益でしょう。
電子書籍の普及によりこのような動きが促進されそうなことは興味深いと思われます。
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