10/09/28 18:04:47
● 急激に売り上げを落としている出版界と新聞界
急激に売り上げを落としているものがある。
電子コミックとは書店ルートで売られるマンガを電子化して再利用したものなのだが、肝心のマンガ雑誌やマンガ単行本が売れなくなってきているのだ(図4)。
例えば2005年のマンガ単行本とマンガ雑誌の合計は5023億円あったのだが、その4年後には36億円も減って4187億円になってしまっている。
この差額は図2で示した日本における2009年の電子書籍全体の売り上げなどよりずっと多い!
ただごとではない事態がマンガ業界で起きていることがお分かりいただけよう。
しかし急激に売り上げを減らしているのはマンガ業界だけではない。
そもそも出版業界全体が大きく売り上げを落としている(図5)。
● 本体の売り上げだけでなく広告まで
たった3年の間にテレビと新聞は2000億円以上、雑誌も920億円という気が遠くなるような金額が減っている。
ここで図5・図6の出版社や新聞社の売り上げ急降下を考え合わせてほしい。
これらの業界はまさに存亡の淵に立たされていると言える。
そしてそれは広告が主な収入源であるテレビも同様だ。
注意してほしいのは、近年の経済状況からいってしばらくは売り上げが下がることはあっても上がることは望めそうもないということだ。
● そこにやってきたKindleとiPad
これら売り上げを減らしている業界の中で、ただ独り成長しているのは、すべてインターネットを媒介にしたものだった。
電子書籍、有料音楽配信、インターネット広告、いずれもそうだ。
これらの成長は、前述した「モノ」から「ネット」へ人々の消費行動が移ったことを背景としたものだ。
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