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いまやTwitter上の流行語ともなったソフトバンク社長の孫正義氏の「やりましょう」が原因となり、プロバイダ業界関係者が
怒りに打ち震えていることをご存じだろうか。
孫氏は、ソフトバンクモバイルのインフラに関して「電波が弱い」「圏外が多くて困る」「速度が出ない」といったユーザーの
不満を解消すべく、3月28日の同社イベントでフェムトセルの無料配布を公約した。この場で、基地局増設計画やWi-Fiスポット
拡充などとの合わせ技による通信品質改善策をブチ上げたのは記憶に新しい。
そして2010年5月21日から、フェムトセルの受付を開始した。ユーザーのフェムトセル無料配布に対する期待度はかなり高い
ようで、ネットやTwitter上には、賞賛の声が多数上がっている。SBM広報では「申込数は非公開」としているが、SBMと協議中の
あるプロバイダの関係者が受けた説明によると「数千の申し込みがある」ということらしい。
従来型のホームアンテナは電波の中継器だ。これに対しフェムトセル版「ホームアンテナFT」は、携帯電話からのトラフィックを
家庭に引き込まれたブロードバンド回線に流すので、その仕組みはまったく異なる。
実は、フェムトセルの持つこのような仕組みが、今回の問題を大きくした。ブロードバンド回線を利用するということは、携帯電話
からのトラフィックは当然ながら、ほかのプロバイダを経由してインターネットに抜けていく。プロバイダ側はこれを「ただ乗り」と
表現して怒りをあらわにしているのだ。
SBMが当初公表した内容では、フェムトセルの申し込みを受け付ける推奨ブロードバンド回線として、Yahoo! BBやNTTの
フレッツ光ネクスト系サービスが明記されていた。すべてのフェムトセルユーザーがこの推奨ブロードバンド回線を利用するの
であれば、ほかのプロバイダのネットワークをSBMのトラフィックが通過することはない。
Yahoo! BBの場合は同じグループのインフラ内で処理されるわけだし、フレッツ光ネクスト系に関しては、フェムトセルのトラフィックを
流すためのSBM系専用プロバイダをNTTのネットワークにつなぎ込むからだ。SBMは推奨ブロードバンド回線において、ネットワークの
使用料として、NTTに対し「月額300円程度」(ある関係者)を支払うそうだが、これはあくまでもアクセス回線のみに限った話。