11/11/16 04:37:11.31 2Vq3xPIM0
シンジ「ほら、ケンカしないで食べなよ」
シンジがそういって皿を置くと、草陰から数匹の猫が小さい鳴き声をあげながら姿を現した。
彼がこの街に着てから数日が過ぎた。もう人の手から炎が出ることや掃除用のロボットが街中を掃除している光景にも抵抗がなくなってきていた。
シンジ「ああ、今日も暑いなあ」
彼は河川敷の草むらに寝転がって、空を見ていた。
隣で猫の鳴き声が聞こえて、なんだか心地良かった。
「おお、こんなところにたくさんの天使たちが、とミサカは興奮を隠しきれず声をあげます」
シンジ「え?」
人の声が聞こえてシンジが寝返りを打つと、そこには随分と遠くでしゃがみこんだ女子高生の姿があった。
「もしかして、これは貴方の仕業なのですか、とミサカは天使たち、もとい子猫たちの傍で当たり前のように横になっている少年に声をかけます」
シンジ「は、はい」
「いったい、いったい、これはどんな芸当なのでしょう、とミサカは子猫たちに警戒されぬように慎重に貴方に近づきます」
シンジ「えーと」
「はい、えーと、なんでしょう、とミサカは少年の言葉を促します」
シンジ「餌付け、です」