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ドーハ・ラウンド、一括合意を断念=WTO(The Wallstreet journal)
URLリンク(jp.wsj.com) 2011年 6月 1日 10:31 JST
世界貿易機関(WTO)は31日、加盟153カ国すべてが参加する貿易交渉委員会を開き、10年に及んだ
多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の一括合意を断念し、年末までに争点を除いた部分合意を目指す
ことで合意した。
各国がラミーWTO事務局長のいう「早期決着」を受け入れたことは、大規模な多角的貿易交渉の
時代は終わったことを示しており、今後の貿易交渉は2国間や地域的なものとなろう。
ドーハ・ラウンドでは工業製品の関税引き下げのほか、農業補助金の規制、サービス貿易の開放、
知的所有権ルールの強化などの問題は除外され、関税基準の共通化や、最貧国からの輸出に対する
関税・輸入割当制の撤廃といった開発途上国向け支援が中心となる。
スイスのサンクトガレン大学のシモン・エベネット教授は「ドーハ・ラウンドは大幅縮小される
ことになった。この程度の合意ならば、交渉に10年間も費やさなく済んだだろう」と失望を表明した。
2001年11月に始まったドーハ・ラウンドは、西側先進国が農業補助金や関税の削減の見返りに、
中国、インド、ブラジルなど新興国市場の開放を求めたが、新興国側は妥協に応じず、交渉は暗礁に
乗り上げていた。
WTOは12月に貿易担当相会合を開き、部分合意を承認する予定。しかし、部分合意でも依然障害
はある。例えば、途上国側は米国が綿花生産者に対する巨額の補助金の削減に同意するよう望んでいるが、
米国は難色を示している。12月の貿易相会合で合意が成立しなければ、WTOは完全に信頼を失う恐れが
なる。