11/08/18 21:18:33.93 TzwK/7sc0
かず子が幸せになれて良かったわ
これは名作と言ってもいいんじゃないかな
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:21:25.91 WRtUUzFDP
そうして時は流れて・・・二十年後・・・・
私は何度も和気と破局しかけたけど、それでもしがみついた。
泣いて泣いて泣いて・・・今では私たちは夫婦。
彼はいつも帰りが遅いけどさびしくなかった。
だって、私と彼の愛の証拠がお腹にいたから。
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:22:15.61 qx2tM+1+0
ケータイ小説にちょうどよさそう
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:23:17.14 OW0I2t9f0
これは小学校高学年にしては上出来だな
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:24:11.56 WRtUUzFDP
>>55
ケータイ小説にしたら売れると思うんだけど
そんなある日、私のもとに電話がきた。
「もしもし、伊藤ですけど・・」
「こんにちは、突然の電話すまないね」
知らないおじさんの声だった。
「・・・誰ですか?」
私があやしむように聞くとその相手はとんでもないことを言った。
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:26:18.16 WRtUUzFDP
>>58
一応言うと二十年後からは中学だと思う
「佐藤奈々の知り合い、って言えばわかるかな」
「!?」
「姫世さん、君に話があるんだけどいいかな」
私は二つ返事をしてすぐに彼が指定したカフェに向かった。
そこにいたのは・・・
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:28:20.45 WRtUUzFDP
そこにいたのは知らないおじさんだった。
高級そうなグレーのスーツを着たおじさんは私のお腹を見てちょっと悲しそうな顔をした後紳士的なエスコートをしてくれた。
昔の和気みたいだった。
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:30:27.19 WRtUUzFDP
「あなたは、奈々のなんだったんですか?」
「保護者・・のような存在だったのかな」
「でも・・・」
そう、でも、奈々には父親はいないと思っていたのに。
奈々の母は奈々を生んだときに亡くなった。
奈々自身は父の話を私にしたこともないし、親は死んだって言ってた。
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:32:30.63 WRtUUzFDP
「血は繋がっていないよ。私はカウンセラーだったんだ」
「え?」
「奈々の母が奈々と引き替えに死んでしまったことは知っているよね?」
「ええ」
「でも父親はまだいたんだよ。そして、彼は奈々に虐待をしていたんだ」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:34:01.34 Xfc8UAql0
うん。わきわき
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:35:46.77 WRtUUzFDP
「・・・」
何も言えなかった。
親友のコトをこんなに気づけない私はなんてバカなんだろう・・・
「彼女は高一で保護されるまでずっと性的虐待を実の父から受けていたんだ」
「父は彼女に母を重ねて、そして母の命を奪った仇としても見ていた」
私は不安になってお腹の子をなでた。
丈夫って言い聞かせながら。
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:36:37.62 Xfc8UAql0
丈夫ときたか。
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:38:05.52 qx2tM+1+0
集団自殺した人たちどうなったん?。。
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:38:14.32 WRtUUzFDP
「彼女を保護したばかりの時、奈々はすっかり人格が破綻していた」
「もう一人の自分を作っていたんだよ」
「何人もの愛人に言い寄られる美女、と言うね」
学生時代の妙に大人びて色っぽく恋愛経験を教えてくれた奈々の姿が浮かんだ。
そして、気持ち悪くなった。
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:41:06.16 WRtUUzFDP
「でも私は彼女を守るために愛せなかった。それでもそばで見守れるだけでよかったんだよ・・・!」
それは彼の心からの叫びだった。
怖くて、足が動かなかった。
「あんたが奈々を奪った。奈々から命を、未来を、幸せを・・・」
「私は・・・奈々の分まで、幸せになるって・・」
「原因をつくっておいてそんな事を言うのか。奈々があんな覚悟を見せても君は自分を愛さない男を選ぶんだな」
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:43:12.65 WRtUUzFDP
何も言い返せなかった。
結局私は逃げただけだったんだ・・・
私は決心した。
「私の遺言、聞いてくれますか?」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:45:22.36 WRtUUzFDP
「最期の頼みか・・・奈々のためだと思ってやろう」
「お腹の子が生まれたらその子をお願いします。この子に罪はないんです」
それか十ヶ月後・・・
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:47:48.68 WRtUUzFDP
地方紙のすみに出産直後の女性が病院を抜け出し夫と無理心中したと言うニュースが載った。
それからまた10年・・・
小学生くらいの少女と車いすに乗った老人と細身の中年が花束をもって簡素な墓へきた。
墓といっても文字が掘られていなかったらただの大きな石じゃないかと思うような簡単なものだった。
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:50:06.81 WRtUUzFDP
「こらー、七瀬。あんまり離れるなよー」
中年男は車いすをおしながら少女に声をかけた。
「だって久しぶりにお母さんに会えるんだもんっ。どんなお母さんでも奈々の大好きなお母さんだから」
老人と中年の男は顔を見合わせた後に微笑んだ。
74: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】
11/08/18 21:53:18.59 GD7w7/a30
映画化決定
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:54:04.51 WRtUUzFDP
「次は、奈々さんのところにいきましょうか」
「いつもすまないね、友太くん」
老人が頭を下げる。
「いいんですよ、私もあなたと同じです。好きな人を守れなくて、忘れられない。これが姫世への、幼なじみとしてできる償いです」
~終わり
長々とありがとう。
見てる人いるかは知らないけどこれ見て鬱々しくなったらごめん。
何とか適当に創作してハッピーエンドにしようとも思ったけどここから挽回は無理だわ。
お疲れ様でしたノシ
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:55:37.63 Jq/PnOFp0
乙
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 21:56:07.93 sIR8x1Na0
乙
78: 忍法帖【Lv=18,xxxPT】
11/08/18 21:56:56.82 9IBSWnff0
乙
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
11/08/18 22:02:14.75 y7OY7UgR0
乙