11/05/06 21:29:54.09 z9MK5UWB0
見滝原市のとある喫茶店。
まどか「ごめんね、待たせた?」
あれから10年が経った。まどかはもう24で、背が少し伸びた。
ほむら「いいえ。今きたところよ。仕事は大丈夫?」
まどか「うん、ホントは今日休みなんだけどね。色々電話入っちゃって」
まどかは見滝原市民会館の事務職員になっていた。
正義感に燃え大学では政策学を専攻したものの、就職活動では普通の職にさえ採用されなかった。
人づてにやっとありついた仕事だという。
ほむら「構わないわ」
私達はあれからも逢瀬を重ねたが、まどかが進学し、そして就職してからは、段々と疎遠になっていた。
今日も、半年振りの再会だった。
ウェイターがやってくる。
まどか「ええと、私はBのケーキセットで。はい、そうですガトーショコラの。あ、アイスコーヒーで。はい、両方お願いします。それで、この子は……」
ほむら「同じものを。エスプレッソ、ダブルで。ええ。以上で」
私達魔法少女の姿は、変わっていない。
そのため、美樹さやかは、中学卒業後、佐倉杏子と共に見滝原市を離れた。
QBの尽力もあったのだろうか、その翌年、失踪扱いとなり、葬儀が行われ、人間としての美樹さやかの存在は終了した。
今は片田舎で二人、ほとんど魔法を使うこともなく食べる分だけの食糧を作りながら静かに暮らしている。
時おり近場の魔女退治に加勢することもあるが、基本的には後輩魔法少女に仕事を譲り隠居しているような形だ。