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22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 23:06:14.17 ID:64COUKCi0
そんな俺はネットゲームへと手を出していった
引き篭もりで風呂に入らない俺みたいな人間でも
身支度せずに気軽にバーチャル空間で人と接する事ができる
恥ずかしい身の上話は隠してしまえば誰にも分からない
昼間だろうと夜中だろうと時間をかければかけるほど自分のキャラは強くなっていく
自分に欠けたものを都合よく補ってくれる世界がそこにはあった。
だがそんな逃げの日々も長くは続くわけがない
携帯がつながらない、固定電話もつながらないとなれば
誰だっておかしいと思うはずである
どうせ1日部屋にいるし来客もないのでカギはかけていなかった
すっかり昼夜の区別がなくなりネトゲにのめり込んでいたある日
おかしな時間帯に熟睡していた俺の部屋のドアが急に開いた
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 23:09:08.94 ID:64COUKCi0
自宅に帰ってからも俺は何もしなかった
ひたすらバーチャル世界の自分を鍛え続け、高校の同窓会の誘いも断った
社会復帰、という名目でバイトを強制的にやらされたこともあったが2日で辞めた
生活リズムは相も変わらず滅茶苦茶。
食う、寝る、ネトゲの生活を送っていた俺に、両親は何も言わなかった。
自立的に立ち直るのを待っててくれたのだろうか。
それとも電話が鳴る度に涙ぐみ、嘔吐をする俺を見て哀れに思ったのだろうか
いつもと変わらず接してくれたのは
ネトゲの世界の住人と3歳の頃から飼っていたネコだけだった