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朝日com2001/2/9朝刊より
■数学の超難問「谷山・志村予想」を米仏チーム完全証明か
【パリ8日=大野博人】有名な「フェルマーの最終定理」を解くカギになった数学の超難問「谷山・志村予想」を完全に証明したと、米国とフランスの共同研究チームが8日、明らかにした。チームの一員で、仏国立科学研究センターのクリストフ・ブルイユ研究員(32)は朝日新聞の取材に「証明は終わっており、米数学会誌への論文掲載も決まっている」と話した。
谷山・志村予想は、東京大の谷山豊・助教授(故人)と米プリンストン大の志村五郎名誉教授が1950年代半ばから60年代にかけて提示した。「だ円曲線」と呼ばれる曲線の仲間はすべて、数学的に極めて美しい「モジュラー形式」に支配されるという内容だ。予想が提示されて以来、新しい数の理論が生まれ、素粒子論や暗号理論に影響を与えた。
数学者を350年余りも悩ませてきた「フェルマーの最終定理」は95年、米プリンストン大のアンドリュー・ワイルズ教授によって証明された。このとき、谷山・志村予想の一部は証明された。
今回の研究チームはブルイユ研究員、米ハーバード大のリチャード・テーラー教授ら4人。予想の中でワイルズ教授が証明し残した部分をすべて解いたという。
現行の楕円理論利用の暗号はどうなるのでしょうか?