14/09/25 18:37:52.71 KaQ/cDkD0
つまり旗指物として使う予定の、切って乾燥させておいた
軽く、非常に長く細い竹の、端っこを持ってぶんぶん振り回した。
そうしたら半ばからぽっきり折れた竹が何本かあったというのだ。
なお、これが当時使われていた「旗指物」である。
長さ二間(3.6m)以上と長く、かなり細い竹が使われていた。
常時背負って戦うために軽量のものが選ばれていた。
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要するに武蔵は短くて太い青竹を振ったわけでもなければ、
振った結果、全体がパリパリとささらに折れたわけでも何でもないのだ。
そして多くの竹は武蔵でさえ折れなかった。
例えれば竹製の長い釣竿をメチャクチャに振り回したら、
うち何本か、真ん中からポッキリ折れてしまったものがあったという程度の話である。
この話のポイントは、普通なら両手で掴んで振るものを、
わざわざ武蔵は片手で振って見せたという点だ。
確かにパワーは凄かったのだろうが、わざわざ人前でそんな危険な真似をして見せるあたり、
武蔵はとにかく自分は強いんだという点を誇示したくてたまらない、
自己顕示欲の強い性格だったのだろう。
なお、この話は豊田正剛が山本土水から聞いた話を晩年になって記録したもので、
この話を正脩が『武公伝』に採録したものだが、その山本土木からして、
この場面を目撃したというわけではなく又聞きらしい。
つまり伝言ゲームのように、何度も人から人へと伝えられる過程で
本来の話がどんどん誇張されていった可能性があるため、
事実ではないか、事実だとしても、実際はもっとしょぼかった可能性もある。
そもそも身分ある人間が、たかが「旗指物に使う竹の選び方を教えてほしい」
などといった用件を、有名人だが戦場にロクに行った事もない
武蔵へと尋ねたりするものなのだろうか…?
何とも創作の匂いの強い話である。