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浦和と代表にまつわる「芝」の夏物語
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五感を研ぎ澄ませ、真剣に芝質を確認する。そんなプロゴルファーやキャディーの様な姿を、サッカーの練習場でも見かけた。
8月14日午前9時、浦和がクラブハウスを構える、さいたま市の大原サッカー場。
昼間の酷暑を予感させる強い日差しに目を細めつつ、選手たちが練習にそなえてピッチに駆け込んだ。
そんな中、サイドラインの手前でひとり立ち止まり、けげんそうに足元を見つめる選手がいた。
主将のMF阿部勇樹(33)だった。しばらくすると、得心したようにうなずきながら、何かひと言つぶやいてピッチに入った。
「芝が刈られず、長いままだったんです。いつもと違って、水もまいてなかった」と阿部は言った。
そしてすぐに、理由があることも察した。2日後には湘南とのホーム戦がある。
埼玉スタジアムのピッチはおそらく、芝が長く、水もまかれないのだろう。
練習が始まる。阿部は丁寧に、何度も、長い芝のピッチにパスを転がし続けた。
大原サッカー場は葉も茎も細いティフトン芝、埼玉スタジアムは葉の幅も広い洋芝と、質は違う。
「でも、ボールの転がりのイメージはつかめますよ」。重いボールの転がりを、しっかりと脳裏に焼き付けた。
◇ ◇
2日後の湘南戦。やはり芝は長かった。
パスの走りを良くするため、いつもキックオフ15分前に大量にまかれる水も、まったくまかれなかった。
そして試合が始まる。やはりいつもの埼玉スタジアムのピッチとは、感触は違う。
序盤はパスの尺が足りず、相手にカットされるミスをする選手もいた。
しかし各選手、すぐに大原で身体に染みつけた感覚を思い出した。強めのタッチのパスで攻撃を組み立て、1-0で勝利。
そして1週間後のホーム仙台戦では、大原サッカー場の長めの芝での練習の「集大成」が出た。