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和牛オーナー制度の安愚楽牧場、資金繰り悪化
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民間信用調査会社・東京商工リサーチは１日、和牛オーナー制度で知られる畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」（栃木県那須塩原市）の資金繰りが悪化し、取引先への代金支払いを停止していると発表した。
福島第一原発事故による牛の放牧制限、放射性セシウムによる牛肉汚染問題などが影響したという。
安愚楽牧場の男性役員（５２）は読売新聞の取材に対し、「セシウムの問題や出荷停止に加えて会員からの解約も増えており、そうした中で、支払いを続けながらやっていくのは難しい」としている。
東京商工リサーチ宇都宮支店によると、安愚楽牧場は全国４０か所に自社牧場を運営するほか、預託先牧場は３３８か所あり、黒毛和種牛牧場として国内最大規模。
２０１１年３月期の売上高は１０２７億円と、過去最高だった。しかし、原発事故の影響で牛肉消費が落ち込み、市場価格が急落した。
負債総額は６１９億８７０５万円（３月末時点）とみられるという。