14/09/25 17:46:19.81 gsPVahVU0
>>479
草津は元々「湯治」の場所なんだよ。
避暑や別荘目的で整備された箱根や熱海とは違うんだよね。
江戸以前からそのお湯に神がかった薬効があるってんで
重度の皮膚病の人が隠れて治療するような場所だったんだよ。
とくに江戸時代は業病とされる「らい病」の人が多かった。
草津の栗生楽泉園って知ってる?
江戸の流れで「ハンセン病者の治療」という名目で作られた施設だけど
当時は不治の病だったから治療というより監禁のために作られたとこ。
大学は群馬大だったけど、見学したときはその人権無視の度合いにびっくりしたよ。
ハンセン病は遺伝病だと思われてて、結婚を禁じるために
医師が患者に断種をしたり子宮を取ったりもしてたらしい…
俺は群馬出身だけど当時を知る群馬の老人にとって
「草津に行く」というのはそういう暗い印象が拭えないみたい。
俺も学生時代に友だちと草津行くって婆ちゃんに言ったら
「なんでそんなとこいぐんだい!?」なんて猛烈に反対された。
婆ちゃんは近所のハンセン病の人が草津に入れられた記憶があったみたい。
そんな土地だったから元々「観光地」という役割はなかったんだろうね。
むしろ昭和の末期までは草津には「治療」のための安宿がたくさんあったと聞いてるよ。
寝具は持込み、食事は自炊でとにかく病気が治るまで根詰めて宿泊できる場所ってかんじで。
最近は一縷の望みをかけてがん末期とかHIV末期の人も泊まりに来ているみたいだよ。
最近になって群馬県はそういった暗い印象を拭い去って
観光地としてアピールしようとしてるけど…。
どうしてもまだまだ急ごしらえの「豪華」旅館が多くて
アラが見えちゃうのはしょうがないと思う。
草津の人たち、とくに爺さん婆さんは、「病気」じゃない
「普通」の人をもてなすのにまだまだ慣れてないんだろうし。
長い草津の歴史があるぶん、まだまだ観光地化するには
相当の時間がかかるんじゃないかな。