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特に「オモニ(母)」への情は、
日本人よりも韓国人のほうが強く、
私の母への想いも、
彼らのほうがよくわかってくれるような気がします。
(略)
ある日、全羅道(チョルラド)に行って、全州(チョンジュ)で食事をしたとき、これはどこかで食べたことがあると、なつかしくなったものがあります。
それはイカなどの海産物を煮付けたものでしたが、よく考えると、小学生のころ母が作ってくれた夕ご飯のおかずの味でした。
高度経済成長とともに便利な調味料などが出てきて、母も面倒な味付けをしなくなったのか、私が中学生になったころには、その味は、とんと食卓にのぼらなくなりました。
ですから、全州での食事は、40年ぶりに再開した家庭の味ということになったのです。まさに一衣帯水の間柄です。おふくろの味を韓国南部の家庭料理のなかに発見するとは思ってもいませんでした。
母が、もし生きていて元気であったなら、
全州に連れて行って、その味を試させて、
もう一度、昔の料理を作ってもらいたいとさえ思います。
P125~P130
「私の原点、そして誓い」舛添要一著
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