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また一般に浄土教は現実逃避の傾向が強い。日本人が正面から現実の問題と
取組むことを回避する態度を助長したのも、浄土教であった。したがって
封建的勢力に協力し、社会の近代化を妨げた責任の一端もここにある。
こういう点から考えても、浄土教は西欧における宗教改革とは正反対の役割を
果たしたと言わなければならない。この末世的な新興宗教を「日本仏教の精華」
とよぶような偏見が今でも一部では行われているが、そういうことをいうのは
仏教の本質と実践的意義を知らないからである。浄土教の近代化はなお今度の
問題であろう。
渡辺照宏『日本の仏教』(岩波新書)