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■日本の軍事大国化を手助けする北
日本の自衛隊が、訓練ではない「実際状況」で初発砲をしたのは、創設から45年を経た
1999年3月だった。海上自衛隊は、北朝鮮の工作船と推定される船舶２隻が日本領海を
侵犯すると、20時間にわたる追撃戦を行ない、機関銃約1300発を射った。タブーだと思わ
れていた自衛隊発砲という「パンドラの箱」が開かれた瞬間だった。当時自衛隊幹部出身
だった自民党の中谷元議員は「50年ぶりに来る好機だ」と喜んだ。
第２次世界大戦敗戦後、日本では軍事費強化主張は極右勢力の専有物ぐらいに思われ
てきた。こうした雰囲気を変えて軍事大国化の道を開いた「一等功臣」が、北朝鮮だった。
日本は1998年、北朝鮮がテポドン１号ミサイルを発射すると、情報収集衛星打ち上げ計画
と戦域ミサイル防衛(TMD)研究開発計画を策定した。北朝鮮の領海侵入事件は、自衛隊
の武器使用範囲拡大と新日米防衛協力関連法の制定をもたらした。北朝鮮が2006年に
テポドン２号ミサイルを発射して核実験を強行すると、日本は翌年、防衛庁を防衛省に昇格
させた。
最近日本列島上空を通過した北朝鮮のロケット打ち上げで、日本は再び沸き立っている。
軍事費強化はもちろん、「平和憲法」を改正して自衛隊を自衛軍に変えるべきとの声も高
まっている。いっそう意気盛んになった保守勢力はおろか、韓国が民主化される以前は
北朝鮮に好意的であった中道・左派勢力も、一斉に北朝鮮を攻撃している。日本の軍事
大国化を常に警戒してきた朝日新聞も６日、「北朝鮮がミサイル発射」という見出しの１面
トップ記事と「北朝鮮ミサイル、国際結束で脅威を抑えよ」というタイトルの大型社説など、
７面にわたって北朝鮮の行動を批判的に扱った。
北朝鮮政権は、ともすれば「民族」を言い立てる（訳注：北朝鮮は対南宣伝時、「我々は同
じ民族同士。ともに外国勢力に対抗しよう」というロジックを用いている）。しかし、北朝鮮の
相次ぐ軍事挑発は、韓国に対する直接的脅威であると同時に、過去我が民族に痛恨の傷
をもたらした日本の国家主義と軍事大国化をいっそう煽る反民族的行為だ。北朝鮮に巨額
の「裏金」を供給して結果的に核とミサイル開発を支援した「10年左派政権」（訳注：金大中・
盧武鉉政権のこと）と、北朝鮮住民の劣悪な人権には目と耳を塞いで北朝鮮政権の主張を
オウムのように復唱する一部の偽善的な従北勢力も、北の軍事挑発が誰のためになって
いるのか、きちんと見てほしい。 【権スンファル論説委員】
▽ソース：東亜日報（韓国語）（2009-04-07 19:57）
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