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「移民が仕事を奪う」SNSで怒りや不安あおり世論誘導…米大統領選での手法を内部告発
「精神的なもろさを持った米国人をターゲットに、人種的な偏見を増幅させるような情報を送りつけていた」。2018年5月16日、米議会の公聴会。英データ分析会社「ケンブリッジ・アナリティカ」(CA、破綻)で研究部長だったクリストファー・ワイリーさん(34)は緊張した面持ちで証言した。
(略)
ワイリーさんは今後、生成AIによるナラティブが世界中の選挙で使われるとみる。日本も例外ではない。生成AIは言語の壁も越えるからだ。
「AIとSNS、ナラティブを組み合わせれば、人の心は簡単にハッキングできる」。ワイリーさんはそう話した上で、こう問いかけた。「日本は、周りにロシアや中国があり、地政学的に特殊な位置にある。年配の人は偽情報を信じやすいという調査もあり、高齢化が進む日本は選挙が操られることを防げるだろうか」
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「CAは、脳のメカニズムまで理解して、ナラティブに影響を受けやすい人たちを狙い撃ちにしていたのではないか」。東北大の 虫明むしあけ 元教授(脳神経科学)は、そうみている。
虫明教授によると、人間の脳は、論理的な思考と感情的な思考をつかさどる部分がバランスをとっている。しかし、孤独や不安を感じると、このバランスが崩れ、CAが流したような負のナラティブに影響を受けやすくなり、論理的な思考が抑制されるという。
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