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オミクロン株、風邪ウイルスの遺伝物質取得の可能性=米研究
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新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、同じ細胞内に存在する別のウイルスの遺伝物質の一部を取得することで、少なくとも一つの変異を獲得した可能性が高い、という見解を米国の研究者らが示した。
この遺伝子配列は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の従来株には見られないが、風邪の原因となるウイルスを含む他の多くのウイルスには普遍的に存在し、ヒトのゲノム(人間の全遺伝情報)にも存在するという。
査読前論文サイト「OSFプレプリント」に2日に掲載された研究を主導した米データ分析会社nferenceのベンキー・サウンダラジャン氏は、この遺伝物質を取得することでオミクロン株は自身を「より人間のように」見せ、ヒトの免疫システムによる攻撃を回避している可能性があると指摘している。
これは、ウイルスにより感染しやすくなる一方で、症状は軽症または無症状になることを意味する可能性がある。オミクロン株が他の変異株と比べて感染力が強いかどうか、より重篤な症状を引き起こすかどうか、デルタ株に代わって主流になるかどうかはまだ分かっておらず、解明には数週間かかる可能性がある。
これまでの研究によると、肺や消化器系の細胞は、SARS-CoV-2と風邪のコロナウイルスに同時に感染し得る。こうした同時感染が起きれば、同じ宿主細胞に存在する二つの異なるウイルスが相互に作用しながら複製し、双方の遺伝物質を持つコピーを生成する「ウイルス組み換え」の場ができることになる。