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拳・石・こん棒、ヒマラヤ高地のローテクな戦い 中印
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インド・ガガンギルで、中国との国境の町レーに続く幹線道路を警備するインドの国境警備隊員ら(2020年6月17日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】インド、中国両国の軍は世界で最先端の近代的な兵器も保有しているが、最近発生しこの50年あまりで最も多くの死者を出した両国間の戦いは握り拳、有刺鉄線を巻き付けた石、くぎを打ち込んだこん棒で行われた。
【写真】中国との国境の町に向かうインド陸軍の車列
いずれも核保有国で国境を接するインドと中国の間には、何十年も国境を確定できていない場所が残されているが、厳しい環境の係争地域にいるそれぞれの軍の部隊は火器を使用しないという合意がある。
インド軍によると、今月15日にヒマラヤ山脈(Himalayas)の標高約4500メートルの場所で衝突が発生。兵士数百人が関与し、インド側に少なくとも20人の死者が出た。
中国政府はこの衝突による死傷者数を発表していないが、インドの報道によると中国軍には43人の死傷者が出ており、1967年以降で最悪の衝突となった。両国の衝突で死者が出たのは1975年以来だという。
しかし報道や関係者の話によると、当時と違って今回は発砲はなく、犠牲者は手製の粗雑な武器でたたきのめされたり、石をぶつけられたり、殴られたり、尾根から岩や氷のように冷たい川に突き落とされたりして命を落とした。
あるインド当局者はAFPに対し、これまでに行われた検視によると、「主な死因は水死で、頭部を負傷して高い所から水に落ちたとみられる」と語った。
一方、インドの民放NDTVとネットワーク18(Network 18)テレビは、犠牲になったインド兵のうち16人は鈍器で殴られて死亡し、4人は川に転落して死亡した報じている。