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【台北=田中靖人】台湾の蔡英文総統は1日午前、台北の総統府で新年の談話を発表し、「中国は台湾の開放的で自由な民主体制を利用し、台湾の政治と社会に介入を試みている」と警戒感を示した。
蔡氏が元旦に談話を発表するのは就任以来、初めて。
中国の習近平国家主席が2日、対台湾政策の「重要談話」を発表する予定で、これに先駆けて台湾側の立場を明確にする狙いがある。
蔡氏は、中国発の「フェイク(偽)ニュース」が「民心を動揺させるほどに氾濫している」と危機感を示し、行政院(内閣に相当)や情報機関に法的措置を含む対抗策の立案を指示したことを強調した。
また、中国で流行中の豚コレラに関する情報が中国当局から提供されないと指摘。「両岸(中台)は一つの家族」とする習氏の言葉を念頭に、「防疫ですら協力できずに、どこが『「両岸は一つの家族』か」と揶揄(やゆ)した。
その上で、中台交流の条件として、平和的で対等な方式や、当局または公的機関同士の対話などの4条件を挙げ、中台の政治対話は「一方的な主張の受け入れをわが方に迫るものであってはならない」と述べた。
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