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フィリピン南部マラウィ、軍と過激派が激戦 死者300人以上に
【6月18日 AFP】フィリピン軍は17日、同国南部ミンダナオ島のマラウィの一部を占拠しているイスラム過激派武装勢力に空爆と砲撃で攻撃した。
1か月近くに及ぶ戦闘でこれまでに軍と過激派、民間人を合わせて300人以上が死亡している。
現地のAFP記者によると、塹壕から攻撃してくる戦闘員の排除に手間取る地上部隊支援のため
空軍がMG520攻撃ヘリとFA50戦闘機で空爆し、武装勢力が占拠する地域では火災で黒煙が上った。
戦闘の激しさを物語る自動小銃の発砲音も遠くから聞こえた。
マラウィの北東に位置するブトゥアンの軍駐屯地を訪れたドゥテルテ大統領は記者団に対し、
「(マラウィには)シリア、インドネシア、マレーシア、スリランカ、そしてアラブ人のISIS(ISの別称)戦闘員が存在する」と述べ、
「火あぶりや斬首など残酷な殺人法を習得した中東の戦闘員を相手にしているため、航空兵力を使う必要がある」と付け加えた。
外国人を含む数百人規模の武装勢力は先月23日、ISの黒い旗を掲げて、イスラム教徒が多数を占める都市マラウィを襲撃。
ドゥテルテ大統領は、襲撃はISが同国内に拠点を作る作戦の一環だとして、掃討作戦のためミンダナオ島に戒厳令を布告した。
専門家によるとISの拠点設立は東南アジアに「カリフ制国家」を築きたいISの野望実現のため重要だという。
フィリピン軍はマラウィの戦闘に関し、これまでに少なくともチェチェン、イエメン、マレーシア、インドネシア出身の過激派戦闘員8人が死亡したと明らかにしている。
フィリピン政府によると、マラウィではこれまで過激派戦闘員225人、軍兵士59人、民間人26人の310人が戦闘で死亡した。
さらに戦闘とは別に、避難していた住民19人が重度の脱水症状や下痢で死亡したと
同国南部のムスリム・ミンダナオ自治区のムジブ・ハタマン知事が明らかにした。
同国政府は、戦闘のためマラウィと同市周辺ではこれまで30万9000人以上が避難を強いられており、
その多くは友人や親戚宅に身を寄せているが、避難所に収容されている人もいるとしている。(c)AFP/Ayee Macaraig
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