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東京都知事選で大健闘し、一躍その名を知らしめた前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)が、このほど本紙の取材に応じた。スポーツ紙のインタビューは初めて。海外で活躍するアナリストから地方の小さな市の市長を経て、首都の知事を目指した異色の政治家で、SNSを活用した戦略は若者に大ウケ。その言動は都知事選後も多くの人を引きつけている。一体どんな人生を歩んできたのか聞いた。 (聞き手・菊地 一、小田切 葉月)
また、インタビューと同時に、注目を集める「石丸構文」についても聞いてみた。
石丸氏のストレートな発言は「石丸構文」として話題だ。選挙特番での出演者とのかみ合わないやりとりや、特徴的な言い回しが由来。だがネタとされることに「僕のやりとりの一部を面白おかしく曲解しているもの。あれで笑っている人は議論ができないんだろうな」と苦々しい表情。
意識しているのは、相手と話すテーマの定義をそろえること。「例えば世界平和を論じるのに、平和とは何ぞやというものがないと議論がかみ合わない」と強調。その上で「仕事や議論の上でも、全体をそろえないと話にならない。あれをちゃかしているのは、よくない風潮だと思います」と語気を強める。
「定義」は石丸構文のキーワード。「これは数学的な考え方」から来ると自己分析する。「大学で経済学を学んでそうなった。社会やお金の動きは情報が膨大なのでモデル化して限定して議論する。そこに定義が生まれる」と自身の思考の基本であるとした。
◇石丸 伸二(いしまる・しんじ)1982年(昭57)8月12日生まれ、広島県吉田町(現安芸高田市)出身の41歳。京大経済学部卒。2006年に三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。初代ニューヨーク駐在で、アナリストとして9カ国を担当。20年に退職。同年の安芸高田市長選挙に立候補し初当選。座右の銘は孟子の「自ら省みてなおくんば、千万人といえども吾(われ)往(ゆ)かん」(自分が正しいと確信すれば何としても進むという意味)。
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