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J1の9節を終えて首位にいる事実
オ・セフン(中央)のポストプレーは相手にとって厄介だ。写真:鈴木颯太朗
見た目は美しくないし、がむしゃら感が満載だ。押し込まれている時間は多く、スペクタクルなサッカーとは程遠い。それでも、今季J1の9節を終えて首位にいるのはFC町田ゼルビアだ。
2024年4月21日に開催された味の素スタジアムでのFC東京戦、町田はどちらかと言えば泥臭いサッカーで2-1と勝利を収めた。それに対して、守ってばかりじゃないか、シュートも少ないじゃないかと批判的な声もあるだろうが、正直に思う。町田のサッカーの何が悪いのか、と。
持ち駒をフル活用し、勝利を掴み取るのが指揮官の仕事だ。町田の黒田監督は選手一人ひとりの特徴やコンディションを見極めてこの日のスタメンを選んだ印象だ。実際、「この前のルヴァンカップなどを見て、先発メンバーを選んだ」とのニュアンスのコメントを試合後に発している。
1メートル94センチのオ・セフンをターゲットにして、そこを起点にカウンターを狙う戦い方は理に適っているし、相手との戦力的な力量を考えて「耐える時間がある」と推測した黒田監督の見立ても正しかった。優秀なタレントがいるにも関わらず、それを活かしきれていない感があるピーター・クラモフスキー監督(FC東京)のチームマネジメントと比較すると、黒田監督のほうが優秀に映る。
負けるリスクを徹底的に排除した町田のサッカーが好きか嫌いか。これは正直、それぞれの好みで答が分かれる。どっちが正しいかではなく、好みの問題であり、賛否があって当然だ。
個人的に、町田のサッカーは痛快だ。自分がプレーヤーとしてDFだったこともあり、イタリアのウノゼロ(1-0)に憧れた過去があった。4-3で勝つよりも完封勝利。そこに生き甲斐を感じる時期もあった。サッカーや野球のテレビゲームで5-0、8-0でリードしていても、1失点した直後にリセットボタンを押すほどゼロにこだわっていたのだ。
プロの世界。これまでの取材経験からすると、「結果を出してこそプロ」というのが監督、選手のスタンスである。その意味で、町田はここまで評価されるべき結果を残している。
別に町田贔屓でもファンでもない。ただ単純にJ1初参戦で首位に立つ現状が凄いと思う。FC東京戦も簡単な試合ではなかった。選手一人ひとりが懸命に走り、球際の争いを制して掴み取った勝利なのだ。素直に、「町田、素晴らしかった」と称えたい。
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