21/10/20 12:02:36.36 CAP_USER9.net
10月のある週末。兵庫県西宮市の小学校のグラウンドで、違うユニフォームを着た2つの少年軟式野球チームが一緒になって練習に励んでいた。「苦楽園オールヒーローズ」と「神原スピリッツ」。いずれも別々の小学校を拠点に活動する小学生のチームだ。実は来年度から、2チームは合併して新しいチーム「神原苦楽園ツインスターズ」になる予定。両チームとも少子化や野球人口の減少で部員が増えず、チーム運営が危機的な状況に陥っているという。そしてこれは、この2チームに限った話ではない。
■部員が増えず、試合もできない
この日、合同練習していたのは両チームの小学5年生、計9人。今は新チーム誕生を前に、交流する機会を徐々に増やしている段階という。ちなみに10月現在、「苦楽園」の部員数は23人で、「神原」は26人。特に低学年が少なく、神原は人数が足りないためC級(4年生以下)の試合ができなくなっている。
「このままではチームの存続が危うい」
部員数が最も多かった2014年度の46人から7年で半減した苦楽園。2年ほど前、同じく部員減に悩む隣接チームの神原に合併を打診し、両チームの文化を尊重しながら、規約や体制、送迎の細かなルールなどを協議してきた。
苦楽園の総監督で、新チームでも総監督を務める予定の野村努さんは「私自身、子供の頃から野球に打ち込んできたので、地域から野球チームがなくなるのは寂しい。中学の野球部と連携したり、OBや保護者も巻き込んだりしながら、地域一丸となってチームを運営していければ」と力を込める。
■高校野球人口、硬式は7年で2割減
かつて日本ではスポーツの中でも抜群の人気を誇っていた野球だが、少子化の影響もあって競技人口は確実に減っている。
ひとつの指標として参考になるのが、日本高校野球連盟が毎年発表している統計だ。
高校の硬式野球部員は2014年の17万312人をピークにここ数年で激減。2021年は13万4282人で、7年間で実に2割以上減ったことになる。軟式に至っては、最も多かった1990年の1万9915人に対して2021年は7898人。前年の2020年からは100人ほど微増しているとはいえ、30年間でほぼ6割も減っている。
一方、小学生の軟式野球チームは、地域ごとにある連盟や協会など、所属するリーグが統一されておらず意外とややこしい。ちなみに苦楽園と神原は西宮市内の小学校区単位で活動する組織「スポーツクラブ(SC)21」内のチームである。
西宮市スポーツ推進課によると、数年前まではSC21には少年軟式野球チームが37あったが、2020年度末時点では34に。苦楽園と神原が合併する2022年度には33になる。しかもこの中には、試合に必要な人数が揃わないチームも含まれるという。
■神戸市の少年団野球リーグ、10年でチーム半減の衝撃
「うちのリーグも減ってるで」と語るのは、神戸市内の少年軟式野球チームでコーチを務める40代の男性Sさん。やはりここ数年で消滅したチーム、合併したチームが目立つそうだ。
神戸市の「少年団野球リーグ」を管轄する神戸市スポーツ企画課によると、2009年度には市内に190チーム(部員数は2814人)あったのが、なんと2021年度には94チーム(同1251人)と半減。担当者が言うには「別のリーグに移るなどしたケースもあるので、この数字通り地域からチームが消滅したわけではない」そうだが、なかなか衝撃的なデータだ。チーム数の減少は、もちろん少子化だけでなく、サッカーなど他競技の人気の高まりも影響している。
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★1 2021/10/18(月) 18:03:47.17
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