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2021年07月03日 06時00分
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
新型コロナ禍での東京五輪開催に反対する作家や学者らが2日、菅義偉首相らに大会中止を求めるオンライン署名を始めた。呼び掛け人は、哲学者の内田樹さんや社会学者の上野千鶴子さんら13人。東京都で感染が再拡大していることも踏まえ、五輪開催は「歴史的暴挙」と断じた。
ネット署名サイト「Change.org」上で実施。署名の宛先は、首相や小池百合子都知事、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長、大会組織委員会の橋本聖子会長ら6人とした。
◆学校連携観戦プロジェクトは「大人の身勝手」
署名の呼び掛け文では、感染力が強いデルタ株(インド株)の増加や、国内でのワクチン接種が十分に進んでいない現状を踏まえ、「五輪開催の危険性がますます明らかになっている」と指摘。競技会場がある自治体の児童らを対象とした学校連携観戦プロジェクトについては、「子どもたちから運動会を奪いながら(五輪)観戦を求めようとする大人の身勝手に怒っている」と訴えた。
◆東京五輪は「歴史的暴挙」
来日した外国人選手らの感染確認が相次いでいる状況には「『スーパー感染拡大イベント』にならないようにすることはほぼ不可能」と主張。国内外の人々の健康と命を守るために「歴史的暴挙ともいうべき東京五輪が中止されることを求める」とした。
東京五輪の中止を求める署名としては、元日弁連会長の宇都宮健児氏が5月からオンライン署名を募り、43万人を超える賛同が集まっている。
上野さんらが始めた署名サイトは「危険性がますます明らかになっている東京五輪開催の中止を訴えます」で検索すると見つかる。(木谷孝洋)
◆オンライン署名の呼び掛け人=敬称略、50音順
浅倉むつ子(法学者)、飯村豊(元外交官)、上野千鶴子(社会学者)、内田樹(哲学者)、大沢真理(東大名誉教授)、落合恵子(作家)、三枝成彰(作曲家)、佐藤学(東大名誉教授)、沢地久枝(ノンフィクション作家)、田中優子(法政大前総長)、春名幹男(ジャーナリスト)、樋口恵子(評論家)、深野紀之(著述家)