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岡村隆史さん降板署名活動にみる「ネット右翼的」感性(古谷経衡) - 個人 - Yahoo!ニュース
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5/2(土) 7:03
4月23日放送の『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、
岡村氏による「女性蔑視」発言が大きく取り上げられる中、この発言をめぐってネット上では、
「女性軽視発言をした岡村隆史氏に対しNHK「チコちゃんに叱られる」の降板及び
謝罪を求める署名活動」(Chang.org)なるものまで勃発した。
私はネット右翼研究を10年以上に亘って行っているが、その主張の軸は違えど、
こういったネット上での署名活動の跋扈に対し、きわめて強いネット右翼的感性を見出している。
「ネット右翼的感性」とは何か。それは
1「批判の根拠が一次ソースに基づいていない」、
2「自分とは相いれない価値観を持つ個人や法人に対して、
当該者が出演している他のメディアに対して圧力(電話突撃=電凸、署名)をかけるよう、
ネット上でオルグする(組織活動や勧誘を展開する)」という二点である。
・批判するなら最低限度一次ソースに基づいて―「ものを書くという行為」
私はくだんの4月23日の放送を生で聴いていた。元来赤坂の深夜ラジオを中学生時分より20年以上聴いている私だが、
特にドライブ中には他局にチューニングすることもある。
当該の岡村氏の発言はリスナーからのメールに応えるという形で番組の最後半で行われたものだが、
「残念なことに」私は運転中にBGM的なものとして聴いていたため内容を精査していたわけではなく、
またカーナビの音声案内などの雑音もあって、岡村氏の発言を聴き流していた。
問題になったのは、放送終了後から数日たった4月26日(日曜日)朝になって、
雑誌『FLASH』電子版が文章の形で岡村発言を取り上げたことを、
NPO法人ほっとぷらす理事で貧困問題に携わる藤田孝典氏がこの『FLASH』報道を引用する形で
岡村氏を批判する記事を書いたことである。この記事がSNS上で拡散されることにより、
前掲した署名運動に発展したのである。
藤田氏の記事は、私が指摘した「ネット右翼的感性」に合致する最たるものである。
当該記事は、岡村氏の発言を直接ラジオで聴いて文字起こししたものでは無く、
雑誌『FLASH』電子版からの引用に終始していた。つまり藤田氏は当該記事を読む限りにおいては、
岡村氏のラジオを聴いて批判を展開したのではなく、
後になってから報道された二次ソース(文字情報)のみに依拠していたと思わざるを得ないのである。
(略)
藤田氏の批判はその方向性としては全く正しいと思うし、
私は「深夜ラジオのノリなのだからこの程度は許容しろ」という意見には全く同意できない。
しかしながらその批判は常に一次ソースに当たったものでなければ精度を欠く。
断わっておくが私は藤田氏の主張がおかしいと批判しているのではない。
SNS上であっという間に「まとめ」や「引用」が拡散される社会の中にあって、
専門家や一般ユーザーに関わらず、ものを発信するという行為・ものを書くという行為には
最低限度の参照行為が必要だ、と言っているに過ぎない。
誰かを批判する言説を二次ソースやまとめサイトに依拠して乗っかるのではなく、
常に一次ソースに当たって、その妥当性を確認してから批判するのは、
SNS全盛の時代、最も求められているリテラシーである。これを欠いた批判は、
たとえその批判が方向性として正しくとも、すぐに対抗言説の猛砲火を受けることを覚悟するべきである。
全文はソースで