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「野球の世界化」はなぜ難しいのだろうか。
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は「野球の世界化」に向けて、プレミア12を創設したと主張している。
しかし、実際にはプレミア12は、いわゆる“サムライ・ジャパン”というブランドで野球代表チームを運営する日本の影響が大きく作用して始まったといわれている。
MLBオールスターを招待したり、プレミア12を国際大会で開催することも、これとは無縁ではない。経済力のないWBSCの立場としては、日本という大きなスポンサーが自ら乗り出して国際大会開催に貢献してくれるというのだから、断る理由がない。必要十分な条件が合っていたわけだ。
しかし、野球宗主国のアメリカのプレミア12に対する反応は冷たい。韓国内の人気も似ている。プレミア12で盛り上がる日本と違って、熱い反応を引き出せない理由は何だろうか。
「野球の世界化」が遅れてしまっている理由
そもそも野球はローカルがベースのスポーツだ。
ホームと遠征チームが公平に攻撃と守備を繰り返し、どちらがより多くのホーム(得点)を踏むかで勝負が決まる。
ニューヨーク、ボストン、ロサンゼルスなどチーム名に地名を前面に押し出す理由も、これと一脈相通じるところがある。「ニューヨークがボストンを撃破して進軍を続けた」「ワシントンがアメリカを統一した」といったアメリカ現地報道は、アメリカ大陸開拓時代を見ているようだ。
同じ地域であっても、イギリス系、スペイン系、フランス系、オランダ系など欧州のどの民族がその地域の大多数を占めるかによってチームアイデンティティも変わってくる。
今はサンフランシスコに定着したが、ジャイアンツがニューヨークにいたとき、その地域はオランダ人が開拓した場所だった。チーム名をジャイアンツにした理由だ。
多少飛躍はあるが、野球は生まれながらに地域ロイヤリティーが強くならざるを得ないという意味だ。
韓国も東西の地域葛藤などを利用してプロ野球を創立した。プロ野球が政治的手段に選ばれたのは、地域主義が爆発する野球の特性が反映されたわけだ。
このような状況だから、「野球の世界化」は遅れざるを得ない。ヨーロッパはすでにサッカーで国家対抗、地域対抗が活発だが、「野球の世界化」は欧州や東南アジアでも野球人気が高まってこそ可能だろう。
ただ、試合時間が長い野球が東南アジアで人気を得られるとは考えにくい。東南アジアでは地域を基盤にした対決の必要性を感じていないからだ。日本だけが代表チームの別称を“サムライ・ジャパン”としてまで世界進出を目指すのとは対比される。
WBSCが望む「野球の世界化」のためには、莫大な投資が必要だ。オーストラリアや中国では、MLB事務局が多額の金額と時間を投資したことによって、野球が芽を出した。
国際大会の開催だけではなく、野球不毛の地に積極的な投資を行ってグローバル化を進めなければならない。遠い道のりだ。野球が「一部の人たちの専有物」に終わらないためには、WBSCも目を向けなければならない。
日本は“サムライ・ジャパン”と呼ばれる野球日本代表チームを運営し、1年に数回は代表チームの試合を必ず行うなどの条件で、日本の各種企業とスポンサー契約を締結しているという。
2019年11月7日 12時13分
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2019/11/07(木) 16:03:17.07
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