19/02/02 23:46:52.21 EzWEiYfX9.net
《「新聞社が主催しているので、子供たちにとって良くないと思っている方がたくさんいても、なかなか思いを伝えられていないのが現状だと思う」とメディアの報じ方についても問題提起した。》
ではこの会見を、高校野球を主催している毎日(センバツ)、朝日(夏)はどう伝えたのか。1月26日の紙面を調べてみた。
朝日には「高校野球」という言葉が一回も出てこない
毎日新聞はスポーツ欄で「春の夢舞台へ招待状」「古豪・新顔32校に笑顔」とセンバツ出場校を大きく報じ、その下に「筒香『子供の将来考えて』 日本野球指導法に警鐘」と載せた。
《高校野球での投手の連投にも触れ「教育の場と言いながらドラマを作る部分もある」と警鐘を鳴らした筒香。》
高校野球に関してはこのくだりのみ。
続いて朝日新聞。スポーツ欄に「子どもの野球環境 筒香が提言」。
《一貫していたのは「目先の勝利ではなく、子どもの将来」を見据える姿勢だ。》
《「トーナメントではメンバーも固まり、連投などでひじや肩の故障も増える。ルールで球数制限や練習時間を決めるべきだ」と訴えた。》
朝日は「子どもの野球環境」にしぼって書いていた。記事には「高校野球」という言葉は実は一回も出てこない。
筒香が指摘した「新聞社が主催しているので、なかなか現状が伝えられていない」という高校野球への指摘は「毎日」も「朝日」も書いていない。
日経、産経、読売はどうか?
では他紙はどうか。日本経済新聞。
《高校野球についても「昨年も球数の問題が出た。本当に子どもたちのためになっているのか」と厳しく指摘。「新聞社が主催しているので、現状が良くないと思っている方がたくさんいても、なかなか思いを伝え切れていない」と問題提起した。》
日経は「新聞社」のくだりも書いていた。
産経は、「筒香『子供の将来つぶれる』 勝利至上主義意識改革訴え」という見出しで、こちらも「新聞社が~」という発言も伝えた。
読売は、「筒香 少年野球に警鐘」という見出しで《高校野球についても「教育の場と言われるが、本当に子供たちのためになっているのか》と書く
新聞社が興行主になる、メディアとしての矛盾
まとめてみる。
筒香の会見を報じた一般紙は東京新聞以外の5紙。そのうち「新聞社が主催しているので、なかなか現状が伝えられていない」というメディアへの指摘も載せたのは日経と産経のみ。
高校野球全般についての発言を報じたのは毎日、日経、産経、読売の4紙。
論点を「子どもの野球」にして、高校野球という文字は載せなかったのが朝日。
なんのことはない。高校野球を主催している朝日と毎日は筒香の「新聞社」発言は書かず、主催していない新聞は発言を載せた。わかりやすい。とてもわかりやすい。
私がいつも皮肉だと思うのは、普段リベラルな論調と言われる朝日と毎日が高校野球になると見事なまでの「守旧派」になってしまうことだ。
改革論はスルーしてほぼ美談中心。新聞社が興行主になる、メディアとしての矛盾がここにある。
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