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2019年01月18日 18時10分
1月4日に放送された「チコちゃんに叱られる!」(NHK)の拡大版「大河ドラマ“いだてん”とコラボスペシャル」内で流れた「たい焼きは、なぜ鯛?」という質問に対する答えが間違っていると指摘され、話題となっている。
番組内では「鯛は食べられるものだから」と“正解”を紹介。たい焼きを発明したのは、兄・神戸清次郎氏と弟・神戸源治郎氏からなる兄弟であり、明治42年創業の浪花家総本店が売り出したと放送していた。
この説について真っ向から反論したのが、2011年から日本近代食文化史の研究を専業として開始し、19年1月21日に『お好み焼きの物語』を出版するSNSアカウント「近代食文化研究会」だ。
18日に同アカウントは「チコちゃんに叱られる!が、新年早々またデマを放送したそうですね。たい焼きはなぜ鯛?という疑問に対し、答えは”たい焼きを発明した浪花家が『食べられる鯛』をモチーフにしたから。”これ、嘘ですよ」とツイート。
続けて、番組内で紹介された「浪花家は亀や野球のボールをモチーフにした焼き菓子を作っていたが売れず、明治42年に食べることのできる”みんなの憧れの魚”鯛の形にしたところ売れるようになった」ことについても、「嘘です」と投稿。
近代食文化研究会によれば、明治39年にたい焼き屋が存在したという新聞記事を発見した人がおり、「浪花家の発明話が嘘であることが確定しております」という。
このツイートを受け、ネット上ではさまざまな意見が飛び交っている。
「チコちゃんは毎回うまいこと逃げますよ」「チコちゃんが叱られろ!」「諸説あると一応は断ってはいるけど、ただの逃げ道でしかない。放送を見た人は紹介されたのが本当だとしか思わないでしょう。悪質です」「嘘なんだから諸説ありますでは逃げられませんよ」「諸説ある中で『おもしろおかしい話』や『一部の人の主義にある話』『どこかに利益誘導される話』を選んで、『これが真実』と放送しているように見える」
NHKはまた捏造したのか? 投稿した近代食文化研究会に詳しい内容を聞いた。
「たい焼きの起源は200年前、江戸時代まで遡ります。19世紀初めに『文字焼』という鯛などの形を焼く職業が現れました。ただし、これは平面の鯛です。明治時代に入ると、文字焼が進歩し、カラーの鯛や、中にあんこの入った亀を、小麦粉を焼き板で焼きながら作るようになった。焼きごてが現れるのはその後で、明治30年代からです」
明治時代に入ると技術の進歩で、大量生産が可能になったと語る。
「江戸時代は職人が一つ一つ焼板で作る技術の賜物でしたが、明治時代になると、素人でも簡単に焼けるような、ホットサンドメーカーのような焼きごてが現れます。この技術革新により明治30年代に、人形焼や亀の子焼き、たい焼き、軍艦焼きといった焼き菓子が一斉に現れます」
たい焼きは、今では店舗で売られているが、もともとは縁日などの屋台で作るものだったと解説する。
「たい焼きも、もともとはそういう、香具師が生んだ屋台文化の食べ物でした。今も祭りの屋台でいろいろな食べ物が売られていますが、誰が発明したのか、分かりませんよね? 詳しくは21日に発売する『お好み焼きの物語』を読んでほしいですが、ハッキリと言えることは浪花家がたい焼きの発祥であるというのは間違いです」
果たして、今回の騒動はNHKに届き、決着するのか? 今後の動向に注目が集まる。
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