18/02/20 20:02:49.70 CAP_USER9.net
「罪の意識はあまりないかもしれない」「サイトに上がってたから、いいかなみたいな」
作者や出版社の許可なく漫画がアップロードされ、無料で読むことのできる「漫画村」などの"海賊版サイト"が今、議論を呼んでいる。
利用しているという10代の学生は「周りも使っている。新しい漫画が出たら教えてもらう。"やばいのかな"と言うこともあるが、僕はよくわからない。
でも、漫画家さんにちゃんとお金が入るのは"買う"という形なので、そうしいかないと漫画家さんも減るし、苦しくなるとは思う」と話す。
Twitter上には「#漫画村を守ろう」というハッシュタグも出現、「めっちゃ使いやすいし何でもあるし最高やわ」
「漫画家を守らずして漫画村を守るとか滑稽にも程があるだろ」と、批判や擁護、様々な声が上がっている。
19日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、海賊版サイト問題を通して、漫画の未来について考えた。
昨今の状況について、漫画家の江川達也氏は「"過渡期"にいるという諦めもあるが、それでもやはり作り手にお金が還元されなければ衰退してしまう。
タダで読んでいる人たちは酷いことしているなと思う」と話す。
「見たらムカつくんで見たことは無い(笑)」という江川氏の著作も、『漫画村』上に108冊がアップロードされており、もちろん無料で閲覧可能だ。
「まるで俺がオッケーしてるような感じ(笑)。でも、読みたくなるデザインだ。出版社が運営している漫画サイトもたくさんあるが、
やはり海賊版の方に流れていってしまう」。
江川氏が指摘するとおり、『漫画村』は作品がジャンル分け、検索機能、フリック・スワイプによる直感的な操作などが充実しており、
出版社などが運営するサイトよりも使いやすいのもまた事実だ。
「出版科学研究所」の調査によると、紙の漫画である「単行本」の売り上げは前年比で約13%減と、過去最高の落ち込みを記録した。
この背景に、海賊版サイトの影響があるとの見方がある。
福井弁護士も、海賊版サイトの利用者状況について「昨年ぐらいから驚くべき数字になってきていて、"異次元"に突入しているという感じだ。
最も見られているサイトの直近の月間訪問者数は約1億2800万人。1人あたり2日に1回くらい利用しているので、ユニークユーザー数は約740万人。
これは日本の中高生を合わせた人数よりも多い。漫画の売り上げに影響がないとは考えにくい。
10代の若年層に利用者が多いので、お金を払わなくても見られるものなんだというカルチャーが身についてしまうことを危惧している人も多い」と指摘する。
『あしたのジョー』など作者・ちばてつや氏が理事長を務める日本漫画家協会は13日、「全く創作の努力に加わっていない海賊版サイトなどが、
利益をむさぼっている現実がある」「このままの状態が続けば、日本のいろいろな文化が体力を削られてしまい、ついには滅びてしまう」とする異例の声明を発表した。
その一方、「音楽が"CDを買って聴くもの"から、"YouTubeで聴いて、気に入ったら音源を買うもの"へと意識がシフトしたのに似ていると思う」
「企業が積極的に無料公開・広告収入モデルに舵を切り、新しい収益モデルを作るべき」など、海賊版サイトの横行を一つの機会として捉える意見もある。
インターネット上には「俺らの漫画村を潰すな」「漫画村マジ最高www」「漫画なんて趣味で書いてるだけだし、全部無料にすりゃいいんだよwww
どうせならラノベも無料にしようぜwww」といった書き込みも散見される。
当事者である江川氏は「凝ったものを量産するのは大変なことなので、低予算で作れるものしか作れなくなってしまうと思う。
プロが減って、趣味で書いている人や、単純な絵で日常を描いてます、みたいな作品が増えていく感じがする。
出版業界はもう少しインターネットを勉強して、良いシステムをきちんと作るという努力をすべき。後手後手に回っている」と話す。
URLリンク(abematimes.com)