17/12/27 11:08:23.59 CAP_USER9.net
篠原涼子(44)が主演を務める「民衆の敵」(フジテレビ系)第10回(最終回)が12月25日に放送され、平均視聴率4.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だったことがわかった。最終回であるにも関わらず、視聴率は前回よりも-2.4%と大幅にダウン。月9ワースト記録を更新してしまった。
視聴率が低迷しながらも、なんとか最終回を迎えられた本作だが、ストーリーの杜撰さばかりが目立ち、全10話かけて結局何が伝えたかったのか、ちっとも理解できなかった。視聴率のみならず、インターネットの掲示板や口コミサイトを見ても満足度は著しく低く、月9史上における駄作といっても過言ではないだろう。
最終回では、犬崎(古田新太)の罠にはまり不正献金疑惑をかけられた智子(篠原涼子)が、犬崎を告発するために、真相を知る元秘書・富田(渡辺いっけい)に証言を頼む。一度は断られるものの、最終的に富田が証言したことで形勢は一気に逆転。犬崎は失脚する。
そして智子は藤堂(高橋一生)から、ニューポート計画の真の目的が産廃処理場の建設であることを聞かされる。ひとりひとりの意見を大切にすべきと考える智子と、理解できない民衆のためには、ある程度独裁政治は必要と考える藤堂は真っ向から対立してしまう。考えた智子は、あおば市民が参加できる議会を開き、ニューポート計画の是非を問うのであった。
突っ込みどころを探せばキリがないのだが、一番驚いたのはこれまでずっと味方だった藤堂といきなり対立した点だろう。最終回で藤堂の主張を強く打ち出すのであれば、これまでの回できちんと伏線を描いてほしかった。いきなり智子にたてついた藤堂の姿に、ついていけなかった視聴者はきっと多いだろう。藤堂と関係を持ち続けたデリヘル嬢の莉子(今田美桜)の正体もあやふやなままで終わったし、ニューポート計画の方向性もはっきりしないままだった。
最後はいきなり3年後に飛んだが、智子があおば市をどう変えることができたのかは明確に描かれておらず、政治ドラマとしては致命的な欠陥だといえる。今作の質を貶めた原因は、雑な脚本もさることながら、智子のキャラクター設定によるところも大きい。
藤堂と対立したシーンでも、相変わらず自分の意見を押し付けるだけで人の話を聞こうともしない。産廃処理場の存在自体を知らなかったり、政治家のくせにこれまで選挙に行ってなかったりと、人をイライラさせる馬鹿さ加減も相変わらず。選挙に行ったこともない人が政治にモノ申したところで、誰が聞きたいと思うのだろうか。
子どもがいるのに安定性のないフリーランスの記者に転身した和美(石田ゆり子)や、3年後にいきなり結婚・出産していた未亜(前田敦子)にも、最後までもやもやさせられた。かつてはブランド枠だった月9枠をここまで貶めてしまったことは、往年の月9ファンとしては残念でならない。無理やりな脚本と演出に振り回された篠原涼子や高橋一生をはじめとする出演者たちの今後の仕事に支障が出ないか心配だ。
来期の月9は、人気漫画原作の「海月姫」なのだが、こちらは2014年に能年玲奈主演で劇場公開された際に、盛大にコケている。ドラマが映画の、そして「民衆の敵」の二の舞にならないよう、丁寧なつくりを期待したい。
URLリンク(netallica.yahoo.co.jp)