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東京大学で卒業式が行われ、五神真学長が「立ち現れる課題にひるまず、
人類社会に貢献するための挑戦を続けてほしい」と呼びかけました。
東京大学の今年度の卒業生は10の学部合わせて2900人余りで、東京・文京区の
安田講堂で開かれた卒業式には、色鮮やかなはかま姿などの学生が出席しました。
式の中で五神学長は「ことしの世界情勢は、国際的な金融不安に始まり、
中東や東アジアの緊張など、より不安定な方向に向かっているように思える。
立ち現れる課題にひるまず、果敢に取り組み、人類社会に貢献するための挑戦を
続けてほしい」と呼びかけました。また、東日本大震災に触れ、「巨大な災害が
あらわにした私たちの社会の問題が、まだ克服されていないことを忘れないでほしい」
と述べました。
文学部を卒業し、コンサルティングの仕事に就くという女子学生は、「学生時代の経験が
これからの人生の糧になると思う。この大学を卒業したことに恥じないよう、社会に
貢献していきたい」と話していました。
国立大学の卒業式や入学式を巡っては、去年、当時の下村文部科学大臣が「国旗掲揚や
国歌斉唱が、長年の慣行により、広く国民の間に定着している」などと述べて、各大学で
適切に判断するよう要請しました。
東京大学のこの日の卒業式では、どちらも行いませんでした。
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