16/01/26 11:48:01.18 Iv+HWekL0?2BP(1515)
sssp://img.2ch.sc/ico/folder1_03.gif
風適法による規制対象という不安定な地位にあるパチンコ業界は、パチンコホール・パチンコ機メーカー・
関連機器サービスごとに、たくさんの業界組織をもち、多くの場合、そこに元警察官僚(官僚用語ではOB)を
受け入れている。
この光景を指して、これらは警察官僚の天下り先を確保するために作らせたものと批判する場合がある。
そう見ることも可能ではあるが、それだけで終わるのなら一面的に過ぎる。なるほど風適法の下にある施行
規則は国家公安委員会の所轄であり、施行規則を決める審議会委員は実質的に警察庁が決めてはいる。
しかし全体としては、日本社会が長い間、正当な手続きを積み重ねて採用してきた政策である。このように
複雑な政策的課題(この場合は賭博罪との線引きをしながら娯楽産業として認める)に対処するためには、
政策的にルールを設けそれを遵守することが必要になり、当然、人的資源を含めてそれに見合ったコストが
必要となる。
ただし、警察庁が刑事警察の取締官庁から、余暇産業の推進へ権限を延ばそうとした時期があったことも、
また事実である。
警察庁の平沢勝栄・保安課長(現在:東京17区選出の衆議院議員)はパチンコのカードシステム化を決め、
1988年7月にパチンコ業界の代表に対してこう述べている。
「遊技業界は10兆円産業と言われているが、国民の余暇時間の増大を考慮すると15兆円、いや20兆円産業に
増大しても不思議ではない。このカードシステムによる玉貸方法は時節に即応した方向であり、
警察庁としては業界の今後の発展を展望し、全国共通カードシステムの導入を認める方向で検討中だ。
......カード発行会社は既存の企業ではなく、JR、NTT、一流銀行など大手資本による管理会社を計画している。
......さらに業界の脱税防止、暴力団の資金源排除なども考慮し、景品機構の見直しや業界の健全化、福祉への
還元などを将来的にこのカード会社によって解決していきたい」(溝上憲文『パチンコの歴史』、p.210)。
URLリンク(blogos.com)