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幻冬舎に賠償命令 「殉愛」で名誉毀損認める 東京地裁
2016年7月29日19時23分
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タレントで歌手の故・やしきたかじんさんの闘病生活を描いた百田尚樹氏の著作「殉愛」の記述で名誉を傷つけ
られたなどとして、たかじんさんの長女(43)が発行元の幻冬舎(東京都)に発行差し止めと1100万円の
損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。松村徹裁判長は、記述の一部が名誉毀損(きそん)に
あたるなどとして330万円の支払いを同社に命じた。
判決は、たかじんさんをしのぶ会で長女らしき人物がヤジを飛ばしたとする記述を「真実とは認められない」と
判断するなど、計6カ所でプライバシー侵害や名誉毀損にあたると判断。一方で、発行差し止めについては
「発行し続けることでの原告の不利益は大きいが、その損失が回復困難なほど重大とは言えない」として退けた。
幻冬舎の佐々木秀吉総務局長は「多くの点で当社の主張を認めてもらっているものの、一部認められない点が
あったことは誠に遺憾であり、判決を精査し、対応を検討する」とコメント。長女の代理人は「差し止めが認められ
なかった点は大変残念だが、名誉毀損などに関する原告の主張はほぼ認められており正当な判決だ」と評価した。