16/07/29 17:31:44.85 CAP_USER9.net
プロ野球界は反社会勢力を排除できるのか。夕刊フジは23日付で、6月末に日本野球機構(NPB)が球場に出入りする元暴力団員の手配書を各球団へ配布し、7月には日本プロ野球選手会が、この元暴力団員と交際が疑われる元巨人投手の橋本清氏(47)と接触しないよう申し合わせたと報じた。さらに28日発売の『週刊文春』が同じ元暴力団員が巨人ほか8球団の28選手(OBを含む)と交流していたと報道した。球界では野球賭博事件などを教訓に反社勢力の追放を目指してきたが、これを徹底できない困難な事情が浮き彫りとなった。
28日発売の週刊文春は、その元暴力団員が2013年に上部組織から破門された元組長で、阪神、ソフトバンク、ロッテ、日本ハムの選手たちとSNSなどで交流。巨人の複数選手たちと数回にわたって会食したことや、親しくなった選手を通して見学パスを入手し試合前のグラウンドに立ち入ったこともあると報道した。
球界の“憲法”である野球協約では、第180条で暴力団員やその他の反社会勢力との交際、金品など一切の利益授受を禁じている。加えて暴力団組織から脱退後の5年間は同様に扱うことを申し合わせている。報じられた元暴力団員はこれに該当する。
かねてから球界では反社勢力の球場からの追放を掲げ、チームへの接近を防止してきた。先ごろ発覚しファンに衝撃を与えた巨人の元4投手の野球賭博事件を教訓として、反社勢力の徹底排除を目指している。それにも関わらず、その影響力を断ち切れないのが現状だ。
ある球界関係者は「相手が暴力団関係者と認識した上で付き合っているのであれば言語道断だが、実際には『自分はそのスジの者だ』と名乗って近づいてくる人間はまずいない」と話す。
「別の肩書が書いてある名刺を渡され、メシを食わされ、六本木辺りでメディアにマークされにくい飲食店を紹介され、合コンまで開催してもらえば、選手が心を許すのも仕方がない。選手を1人つかまえれば、その紹介で別の選手へと広がっていく。多くがそういう手口で見極めるのは難しい」
2012年6月、巨人前監督の原辰徳氏が過去の女性問題に絡む元暴力団員の要求で1億円を支払っていたと報じられたが、その際に球団側は「反社会勢力との認識はなかった」とし協約上の問題はないとの見解を示した。初見で“反社”と見極めるには難しいものがあるのだ。
現時点で元暴力団員が野球賭博に関わっていたという情報はない。だが報道では“過去”を隠し多くの選手と交流したとされる。このようなケースが判明した以上、知らずに野球賭博常習者と親しくなり故障や私生活の情報を賭博に利用される可能性は拭えない。すでにそうした輩は選手のそばにいるかもしれない。
各球団は再発を防ぐため警察との密な連携、情報収集、徹底した選手管理と調査が求められるが、選手たちは何時たりとも気の抜けない状況に置かれている。
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