16/07/27 22:17:16.89 CAP_USER9.net
＜ＡＶ出演強要＞「業界＝悪ではない」 現役女優香西さん
「夢を利用されたことは本当に悔しい。でも、業界自体が叩かれるのは心外なんです」。
前所属事務所社長らによる巧みな囲い込みでアダルトビデオ（ＡＶ）に出演させられたと週刊誌などで告発した
現役ＡＶ女優の香西咲さん（３０）が、毎日新聞の動画インタビューに応じた。「出演強要が社会問題化している今、
現役のうちに声を上げたい」と悪質な事務所の根絶を訴える一方で、「創作意欲にあふれた撮影スタッフとの出会いもあり、
今は業界に愛情が持てるようになった」とも言う。被害を自覚して２年前に事務所を離れた後も、なぜＡＶ女優を続けてきたのか。
そしてなぜ今、実名を公表しての告発に踏み切ったのか－－。インタビューから、その真意が少しずつ浮かび上がってきた。【ＡＶ問題取材班】
◇不本意だったＡＶ出演
「俺たちは家族だ」「お前の夢のためなら、出資も含めて応援するよ」
レースクイーンとして活躍していた香西さんは、所属事務所が解散してフリーになっていた２０１０年夏に路上でスカウトされた。
スカウトを機に紹介された事務所から、ＡＶ女優の事務所であることを伏せて囲い込まれ、１１年１０月にデビュー。
初撮影まで８カ月にわたって重ねられた話し合いの中で、「雑貨店を開業する」という夢の実現のためには
知名度を上げて海外からも注目されることが必須で、ＡＶ出演がその近道だと思い込むように”洗脳”されたという。
デビューから３年後の２０１４年、弁護士を介して所属事務所との契約を解除し、個人事務所を立ち上げた。
引き金は「取引先の社長の性接待を強要されたこと」。事務所社長らの言葉を信じて不本意なＡＶ出演を続けてきたが、もう限界だった。
◇それでも夢のために続けた
「ＡＶを辞めて、全く別の道へ進む方法もあったのかもしれない」と香西さんは振り返る。「でも、やっぱり夢をあきらめられなかった」
大学時代から、自らが広告塔となり流行を発信していくような女性実業家にあこがれていた。家族や友人との連絡も遮断されてきたため「ＡＶを辞めると、
完全に孤独になってしまう」と思い込んだ。既に多くの出演作が世に出ており、映像が二次・三次使用されて際限なく拡大していくことも予想できた。
「もう後戻りできない。徹底的に進もう」。別の事務所を紹介してくれた女優仲間もいたが、良い事務所を見極める自信を失っていたこともあって「自分でやるしかない」と独立の道を選んだ。
◇独立後に業界の良い面も見えた
自ら営業して仕事を取ってくるようになると、かつてとは違う働き方ができるようになった。前の事務所では過激な撮影内容も受け入れるしかなかったが、
独立後は「ノー」を突きつけることもできる。日活ロマンポルノやＶシネマも撮ったベテランの監督たちと仕事をする機会にも恵まれ、
「個性豊かで情熱にあふれている。ＡＶは一つの『文化』として認められてもいいのでは」とさえ感じるようになった。時に怒鳴られ、時に人生のアドバイスももらいながら、今は創作の喜びに浸ることができている。
「これだけ面倒くさい女優を扱ってくれて、親身になってくれるメーカーもある。悪質なところだけじゃないんだよ、と強調したい」
真摯に働く人々と、そこから生み出される作品に愛情が持てるようになったからこそ、業界全体がよくなってほしいという思いが募る。
「性という繊細なテーマを扱っていることを、皆がもっと自覚しなければ」。同じような被害に遭っているかもしれない後輩たちのことも心配だ。
「やはり現役の方が発信力は大きい。今のうち、できるだけいろいろな声を上げていきたい」と言葉に力を込めた。
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