16/06/16 14:17:16.73 CAP_USER9.net
「韓国がノーベル文学賞に執着することを理解できない。賞はただの賞であり、作家がすばらしい本を書いて読者がそれを吟味しながら読んでくれれば、作家にとってそれに勝る報いがあるだろうか」
英国人の韓国文学翻訳家デボラ・スミス氏(28)が15日、ソウルの総合展示場・COEXで記者懇談会を開き、こう語った。スミス氏は韓江(ハン・ガン)氏の小説『菜食主義者』を英訳し、今年、英文学賞の最高峰であるブッカー賞の国際版「ブッカー国際賞」を韓氏と共同受賞した。ソウル国際図書展に合わせて19日午前11時から開かれる討論会「韓国文学のグローバル化、どこまできたのか」で主題発表を行う。
懇談会の冒頭で、スミス氏は準備してきた文章を読み上げた。『菜食主義者』の英語版の一部に誤訳や脚色した部分があるとの指摘に対する立場表明だった。
スミス氏は「私の『菜食主義者』の翻訳は完璧ではない。翻訳とは決して達成できない完璧さを追い求めながら、試行錯誤を経て良くなっていくもの」と述べた。笑いながら「幸いにも韓国語の実力は上達している」と述べた上で「翻訳の一部に誤りがあったとしても、読書の楽しみと作品の理解を妨げることはなかったと自負している」と語った。続けて「翻訳をしていると、原作のある部分に忠実になるため、ほかの部分で不忠になることが避けられない。必要な場合に限りそうした不忠を許したが、原作の精神に常に忠実であろうとした」と強調した。
『菜食主義者』の精神について問われると、「切なさと恐怖のイメージが完璧に均衡をなしている。節制された文体ながら、無心でも冷淡でもないということに注意を傾けて翻訳した」と述べた。
また、6年前に韓国語の勉強を始め、学び始めてから3年で『菜食主義者』を翻訳したと紹介した。「韓国語のほかにできる外国語がないため、外国語習得能力に優れているのかどうかは分からないが、自分で読んだ韓国文学と恋に落ち、翻訳をしたいという強い動機と目標ができたため、韓国語を習得することができた」と述べた。
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