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2016年08月05日06:59
ネタバレなし!『シン・ゴジラ』を必ず見なければいけない五つの理由・二つ目
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シン・ゴジラを必ず見なければいけない理由の二つ目です。
邦画の持つ“ダメ演技の壁”を破った事。
邦画には“ダメ演技の壁”というのがあって、俳優さんが張りきるほど、映画がダメになっちゃうんです。
伊丹十三さんが生きてる頃、「サラリーマン映画が撮れない」と言ってました。
『マルサの女』は撮れる。
『スーパーの女』は撮れる。?
そういう特殊なジャンルは撮れるんだけど、サラリーマンの映画は撮れない。理由は、役者の想像力が貧困だから。役者がサラリーマンを模倣できないんですね。
サラリーマンっていうのは、会議の時に、あからさまに退屈そうなヤツはいないんです。あからさまに企画を通そうとしているようなヤツもいない。
みんな腹の中でいろいろと考えてる。
「ここで発言をしても、しょうがないな」という時にも、あきらめの顔を見せない。無表情じゃなくて、まわりに合わせることが出来る。
そういう“含みがある顔”っていうのを、役者は想像できないから、サラリーマンの演技が出来ない。感情が昂ぶって叫ぶクリエータータイプの演技は、役者も表現が出来るんですよ。
なので、山崎監督の『宇宙戦艦ヤマト』では、ミサイルが接近する時にブリッジの中が、叫び声でいっぱいになる。
「ミサイル、接近します!」
「あと5秒で接近!」
あと5秒でミサイルが当たる事を、大きい声で言って、どうなるんだよ(笑)
でも役者さんは、緊迫感を自分の演技で出そうとしちゃう。役者のエゴですね。本来ならばピンと張り詰めた雰囲気かもしれないシーン。それを役者のエゴと善意で、ダメ演技がどんどん重なっていく。
これを僕は“ダメ演技の壁”と呼んでいるんです。